◇ ページ26
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「嫌ですよ」
「え、」
「友達としてだったら嫌です」
「っ、それは、」
「Aさんのこと、今でも好きなんで」
「玉森さんっ…」
「ちゃんと恋人として行きたいです」
真っ直ぐに気持ちを口にする玉森くんの姿に、さっきまで抱いてた不安や緊張がスーッと解けて消えていくのがわかった。
優しくて温かい声と共に真剣な瞳が私の心をキュンッと掴む。
「私も好きです、玉森さんのこと」
「…え、ほんとに？」
「実は私もずっと話したかったんです、電車が一緒だったこと。でも私なんか記憶にないだろうし、逆に嫌な思いさせちゃいそうで…」
「嫌な思い？」
「だって通学中とかプライベートまでジロジロ見られてたって分かったら嫌じゃないですか？」
「そんな気遣わせてたなら会った瞬間に俺から言えば良かったね」
ごめんねって優しく言われて咄嗟に首を横に振る。
「今度は炒飯食べに行きません？」
「はい！」
「食後はたい焼き？」
「美味しいところ紹介します！」
占いとか運命の出会いとか、そんな夢みたいなこと信じてこなかった。
だけど今なら言える。
時間がかかっても縁があれば必ず巡り会えると___
◆
◆
「そういえば、陣内って元彼？」
「陣内？……え、陽斗のこと？」
「そう、朝いつも一緒にいた奴」
「やだ、ただの幼馴染ですよ！
てか、なんで名前知ってるんですか？陽斗は玉森さんと話したことないって…」
「後つけてクラスの奴に名前聞いた」
「え、怖っ」
「好きだもん、気になるじゃん」
お店を出て隣を歩く玉森くんが口元を手で隠して目線が泳いでる。
いつもかっこいい玉森くんとは程遠い可愛い姿に私の胸が疼いた。
そしてそんな玉森くんをもっと知りたいと思った__
「嫉妬してくれてたんですね、過去の私に」
「改めて言われると俺気持ち悪くない？(笑)」
「若気の至りだと思いましょ(笑)」
照れ隠しなのか無言で私の手を握った玉森くんの手から伝わる温もりが心地良くて、ずっとこの手を離したくないって思った。
「ありがとう、俺の初恋叶えてくれて」
そう言って笑う玉森くんを見て、やっぱり大好きだと改めて思うと同時にこれからの未来を想像するだけで嬉しくなった__
Fin...
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珠美(プロフ) - にー_ki..2さん» 今回も読んでいただきありがとうございます♡ちょっと意外な角度か書いてみました(*^^*)たまらんですよね！(笑)引き続き頑張りたいと思います*\(^0^)/* (2023年1月11日 18時) (
レス) id: 66068e94e8 (このIDを非表示/違反報告)
にー_ki..2(プロフ) - ニヤニヤしましたw最高です！笑 (2023年1月11日 18時) (レス) @page43 id: 4939f2c9dc (このIDを非表示/違反報告)
珠美(プロフ) - にー_ki..2さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます♡♡これからも頑張って書いていきますので、よろしくお願いいたします(*^^*)♩ (2022年12月26日 9時) (レス) id: 66068e94e8 (このIDを非表示/違反報告)
にー_ki..2(プロフ) - 珠美さん» どのお話も短編なのに長編を読んでいるような読み応えがあり、たくさん楽しませてもらってます！これからも楽しみにしています！！ (2022年12月25日 23時) (レス) id: 4939f2c9dc (このIDを非表示/違反報告)
珠美(プロフ) - にー_ki..2さん» 読んでいただきありがとうございます！(*^^*)そして嬉しすぎるコメントありがとうございます！！！励みになります(;_;)♡引き続き楽しんでいただけたら幸いです！ (2022年12月23日 13時) (レス) @page30 id: 66068e94e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠美 | 作成日時：2022年11月29日 12時
