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2泊3日のフライトの最終日。
福岡発≫≫羽田行きの最終便。
使用する到着機が遅れて20分遅れの出発になった。
日曜日の最終便。
お客様もピリピリしてて、私たちにも緊張感が走る。
担当するファーストクラスのお客様の情報を地上スタッフの人から受け取った。
『何時からならお客様ご案内できますか?』
まだ清掃中で、お客様を受け入れる準備ができてない機内。
ただでさえ遅れてる飛行機に焦りを隠せない地上スタッフからのプレッシャー。
「…チーフに確認してみます。」
『ファーストのお客様が最優先搭乗になります。』
「……?」
渡された情報を見て名前を確認する。
玉森、宮田、藤ヶ谷……
ん?
「…これって、」
『キスマイの皆さんです。
スケジュール上、この飛行機に乗れないと他社に振り替えが発生します。』
「…あ、なるほど……」
だからこんなに清掃の皆さんも殺伐としてるわけね。
いつもより人数多いし、急いでるのが目に見てわかる。
そして地上スタッフの焦り。
「チーフに伝えて確認します。」
『お願いします!!』
まさかのまたキスマイ。
往復一緒。
以前お会いしたお客様とまたご一緒することはあっても、こんなに直近で一緒になったことは初めて。
しかも担当クラスも同じなんて……
怖いくらいの奇跡。
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年6月18日 8時