愛され家政婦の日常２ (ページ8)

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第56話ページ8

マシホさんは私の名前を呼んで、ゴメン、ゴメンと言いながら背中を優しく擦ってくれた。マシホさんの肩に頭を預けて背中の手の感触に集中していると少し涙が落ち着いたみたいだ。

少しだけ間を置いてから、私と向き合いマシホさんが言葉を続ける。
ms『昨日…ジュンギュヒョンがなおって呼んでたから、俺は違う呼び方したくなってん…』

マシホさんの言葉にあげられずにいた顔をあげる。
なお『昨日一緒にダーツしてた時にジュンギュが…』
そこまで言うとマシホさんは急に私の鼻を強めにつまんだ。

なお『 //……イダイバナジデグダザイ』

ms『フッw で…違う呼び方って言うても俺が勝手に決めんのもおかしいから、なおと話そうって思うて。決まるまでヌナって呼ぶつもりやった…』

なお『寂しかったです……。急になおって呼ばなくなったから…嫌われちゃったと思いました…』
そう言葉にしたらまた少し涙が滲んだ…。それを見たマシホさんは優しく困ったように笑い、手を伸ばし私の頬に触れる。

なお『昨日…お部屋で話してくれたらよかったのに…』

ms『うん…そのつもりやったけど…昨日は思うてたより…いっぱいいっぱいやった。ゴメン…』

謝りながら頬の手の親指だけスーッと滑らせて涙の跡を拭ってくれる。
マシホさんとの物理的な距離と理由が分かって安心したのもあって、少し落ち着きを取り戻した。

ms『なおはなんて呼ばれたい？』

なお『なおって呼ばれたいです…』

ms『ジュンギュヒョンも、アサヒも呼ぶのに？』

なお『誰かと一緒はだめですか？誰が呼んでても私の名前です！名前を呼んで欲しいです…ここに来てから//初めて……なおって呼んでくれたの、マシホさんなんですよ…だから…』

ms『///そう…やったん？なら、これからもなおって呼ぶね？』

あぁ。良かった…泣いてしまったけど、勇気を出して話せて良かった！これで心のモヤモヤが解消された！！

ms『泣き止んだ。』
マシホさんはまた私の目元に手を伸ばし親指でそっと撫でた。
ms『なお…目腫れてる…可愛い…』

なお『////なっ、、!!……昨日はぶさいくって！』

ms『うん、昨日はぶさいくやったww』

なお『酷い!何が違うんですか?!』

ms『泣いてる原因…理由…その違いやろな…

今日は可愛い………

……めっちゃ可愛い』

なお『///な、何回も言わなくて良いです！//』