愛され家政婦の日常２ (ページ39)

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第87話ページ39

彼らは今夜はこのロケ地である一軒家に宿泊するらしい。
寝る直前まで、そして起床の瞬間からカメラが回るとカンさんは言っていた。
アイドルって大変なお仕事だ…。

私はスタッフさんとバスで車内泊することになっていた。
マンネたちは、私が車内泊すると聞くや否や……

jw「男性スタッフさんもいるのに、バス泊なんて絶対ダメ!!」

sj「僕たちと一緒に寝ればいいでしょ！」

なお「やめて下さい。有り得ないこと言わないで。」

jw「だって…ヌナがバスで…みんなに寝顔見られながら寝るなんて…ねえ？⤴ヒョンたちも嫌だよね？！」

ジョンウの問いかけに遠慮がちにうなずくお兄さんたち…

はぁ〜。恥ずかしいやら情けないやらで項垂れていたのだけれど、、、顔を上げた時にマシホさんと目が合った。
マシホさんが眉をクイッと上げたので私は首を横に振る。

するとマシホさんは「その扱いはヌナが喜ばない」と弟たちを諭してくれて、一番後ろの席で横になって寝るという条件付きで、どうにかスタッフのみなさんとの車内泊に落ち着くことができた。

こういう時、マシホさんは実は冷静で的確な人だと思う。

あれからハルトくんとはあまり目が合わなくて…どうしたってふざけたくなるから、目が合わないくらいが丁度いいんだけど。
でも…合わない時間が長くなるほど妙に意識してしまいそうで…これから二人の時は本当になおって呼ぶのかな？とか思ったり。

マシホさんとのなぞなぞみたいなやり取りで私が薄っすらと自覚したことについては…

私はあの時それ以上考えるのをやめた。
これ以上考えてはいけないこれ以上何かを自覚してはいけないともう一人の自分が止めたからだ。だから、分からないってことにしている。

なのにハルトくんのことは、こうやって考えていられるのはどうしてなんだろう…

これ以上考えを進めると…また何かを自覚してしまいそうだからやめておこうかな…。