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「…知ってるけど、それがなんすか」
「男と違って色々焦る時期なのよ」
「だから何が!」
「恋愛云々に決まってるでしょ?」
「……」
「いい加減、邪魔しないでくれる?」
「っ、邪魔って…」
「わざとじゃないとは言わせないわよ」
先輩が、眼光鋭く二階堂くんを睨んだ。途端に、顔を強張らせる二階堂くん。どういうこと?わざとじゃないって、何が・・・?
「…あ、あの」
「ほら、A。5分で化粧直しておいで」
「ダメだって、A。」
「っ、ちょ…」
「A、早く」
「俺と飲み行く方が絶対楽しいよ!」
「二階堂、そうやって押し付けがましい男はモテないって知ってた?」
「別にモテたいとか…」
「あ〜…そうだよねぇ、二階堂は好きな子だけにモテたいんだっけ?どうしても諦め切れなくて彼女と別れたくらいだもんね?」
「分かってんなら邪魔しないでよ!」
「邪魔?邪魔って何が?」
「は?分かってて聞くとか意地悪すぎ…」
なんの話をしてるのかさっぱり分からない私を差し置いて、先輩と二階堂くんの言い争いが、どんどんヒートアップしていく。
ていうか・・・
「……好きな子?」
「「…あ、」」
「……」
・・・何、その "しまった!" みたいな顔。しかも、2人とも全く同じ反応だし。二階堂くんって好きな子いたの?初耳なんだけど。
「……最っ悪だわ、」
「いや、墓穴掘ったのはあんたでしょ」
「先輩が余計なこと言わせたんじゃん!」
「はぁ?人のせいにしないでよ」
「誰?」
「「…え?」」
「好きな子って何?彼女と別れたとか聞いてないし、なんで教えてくれなかったの」
「っ、それは…」
「…先輩はいつから知ってたんですか?」
「えっ、私?」
「……」
「……去年の、暮れあたりかな」
「…そんなに前から、」
「あー…知ってたというか、気付いたのよ。それで、カマかけてやったら一発…」
「……」
「……二階堂、今日だけ特別ね」
「え?」
「A譲ってあげる」
呆然とする私と二階堂くんを横目に、先輩は「じゃあね」と一言残して去っていった。
「……」
「……」
「……飲み、行く?」
「行かない」
「…え、」
「もう、二階堂くんとは行かない」
「…え?!」
「じゃあ、お疲れ様」
「ちょちょちょっ、待って待って!」
「っ、離して…」
「なんでそうなんの?!」
「…好きな子いるんでしょ」
「っ、いるけど!だから何?!」
「ならもう、こういうのやめようよ」
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nanaco(プロフ) - 桃マスカットさん» こんばんは( *´艸`)💚(絵文字使えるようになったことを忘れてた←) ですよね、後輩二階堂くんめちゃ可愛いですよね…😭✨コメントありがとうございました ( *´꒳`*) (2021年12月22日 23時) (レス) id: ad35a9ba49 (このIDを非表示/違反報告)
桃マスカット(プロフ) - 今回の後輩二階堂くんもめっちゃ可愛かったですー💚こんな後輩に懐かれたいです(*≧艸≦) (2021年12月22日 14時) (レス) id: 21ddaf22cf (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - ばーばぱぱさん» ばーばぱぱさん、コメントありがとうございます♪ そう言って頂けて嬉しいです(*^^*) (2021年9月18日 9時) (レス) id: ad35a9ba49 (このIDを非表示/違反報告)
ばーばぱぱ - なんか、、、 癒されるううう(♭・~・) (2021年9月16日 16時) (レス) id: c74ffed917 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - nokkoさん» nokkoさん、初コメありがとうございます♪ えぇっ、泣かせてしまってすみません(;;)笑 そうなんです…最初はくっつけるつもりだったんですが、気付いたらこのような結末に…番組とは違いハピエンにしたかったのに、結局こうなりました (;_;) いい男ですね…高嗣くん… (2021年8月29日 11時) (レス) id: ad35a9ba49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanaco | 作成日時:2021年7月1日 19時