Torenia Fournieri -2-

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『私も好きだよって、Aはいつも軽いノリで返してくるよね。』




「っ、二階堂くんもそうだったじゃん…！そうゆうノリだと思うよ…普通、」




そうゆうノリ、か･･･




確かにそう思われても仕方ないよね。




まさかこんな風に気持ちを伝える日が来るなんて思ってなかったし、気付かれないようにわざとそうしてたってのもあるし。




『Aは俺のこと恋愛対象として見てないから、そう見えたんじゃない？』




「……。」




『俺は、軽い気持ちなんかで言ったことないよ。いつも心から思ってるから。』




「……もしかして私、無意識に二階堂くんのことを傷付けてた…の？」




『……。』




「……。」




『…何言ってんの？』




「え？」




『そんなんでいちいち傷付いてたらさ、とっくに心折れてるよ俺。』




入社してからずっとだよ？




俺の気持ちは簡単には壊れないし、ちょっとやそっとのことで傷付いたりしない。




傷付いたとしてもすぐに修復される。




なんでもない日にAと呑みに行ったり、仕事中だって、家にいる時だって。




何気ない会話やAの笑顔を思い出すだけで、あぁ、やっぱり好きだって思う。




だからさ･･･




『…そんな顔しないでよ、』




「っ、でも…」




『好きな子には笑っててほしい。』




「……。」




『俺の好きな子には………Aには、笑顔が1番似合ってるんだよ。』




「……二階堂くん、」




『ん？』




涙目になりながら、俺を見つめるA。




･･･うっわ、ヤバいヤバい。




至近距離で見つめられるだけでノックアウト寸前とか、マジで俺カッコ悪！！




『ちょ…っと、あのさ…』




あんま見ないで、って言おうとした。




したんだけど･････




「……ドキドキする、」




『……え？』




「も…やだ、二階堂くんがいつもの二階堂くんじゃない……どうしよう…」




･････今、なんて言った？




『…A、』




「っ、」




ドキドキするって･･･




それ、ホント？




『…ふは、』




「え？」




『やっべ……ニヤける…っ、』




「え、なんで…」




『A、俺のこと好きになった？』




「え……えっ？」




『だって、いつものAと違うし……なんかめちゃくちゃ女の子になってる。』




俺の前でのAは、もっとこう･･･サバサバしてるというか･････




とにかく、全然違う。

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