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『あれ?るーちゃんは?』
放課後になると、開き直ったのか 当然のように教室まで迎えにきたニカちゃん。
「…彼氏に誘われたから今度ねって言われた。それと、るーちゃんって呼ばないで。」
『へぇ!彼氏いるんだ、るーちゃん。』
「……ねぇ、聞いてた?」
『聞いてる聞いてる!さ、帰ろ ♪』
ギュッと繋がれた手に、おそらくまだ教室にいた生徒達は一斉にこちらを見た。
「っ、ちょっと!」
『今日、俺んち来る?』
ザワッ、とどよめく教室。
"あれって3組の二階堂でしょ?"
"なんでAちゃんと手繋いでんの"
"てか今、俺んちって言ってなかった?"
「……もうっ、1人で帰る!バカ!!」
『あっ、A!!』
ニカちゃんの手を振り払い、そのまま足早に教室を後にする。
すぐに追いかけてくるのを知ってるから、私はいつまで経っても素直になれない。
『ねぇってば、置いてかないでよ!』
「知らない。」
『今日、おやつシュークリームだよ。』
「……。」
『さっき、母ちゃんに聞いた。』
おやつで私を釣ろうとは・・・
さすが、長年の付き合いなだけあるよね。
.
『はぁっ、今日も疲れたー!』
「お邪魔しまーす。」
帰り着いたのはニカちゃんの家。
まぁ、お隣だし変わんないけどね。
「あら、Aちゃんおかえり。」
「おばさん ただいま…って言ったらおかしいか、うちじゃないのにね (笑)」
ふふ、っておばさんが微笑んだ。
「いいのよ、Aちゃんは娘みたいなもんなんだから。それより高嗣、"ただいま"くらい言えないの?ホントにもう…」
『A、部屋行こうよ早く。』
「わっ、ちょっと!引っ張らないで。」
グイグイ腕を引っ張ってくるニカちゃんに、私もおばさんも顔を見合わせて苦笑い。
ごめんね、うちのバカ息子が・・・
って顔してる。
いいのいいの、だって慣れてるもん。
ニコッて笑いかけると、安心したように 頷いて、キッチンへと戻っていった。
「……。」
背中に視線を感じて振り返ると、ジッと私を見つめるニカちゃん。
『…A、』
あ・・・また、そんな顔する。
最近、いつもそうだよね。
2人きりになると、なんていうか、切なげな表情・・・みたいな。
そんな表情で、何か言いたそうに私を見つめてくるから、どうしていいのか分からない。
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nanaco(プロフ) - merさん» こんばんは (*´ω`*)♪ シーツのお話なんて誰も書かないだろうなぁと思いながら、挑戦してみました (;・∀・)笑 引き続き宜しくお願いします☆ 残り話数が少ないので、お話途中で跨がないよう頑張ります(^^; (2020年5月14日 1時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
mer(プロフ) - こんばんは♪ シーツのお話、何だかあり得ないようであり得そうで、ドキドキしています☆楽しみにしています!! (2020年5月13日 1時) (レス) id: 6743556bd3 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - さやさん» さやさん、ありがとうございます♪ 次のお話を書きたくてスピード更新でした(^^; はい、シーツのくだりをストーリー化しちゃいました(笑) ほんの出来心、と言い訳したいところですが、Webを見た瞬間、書きたい!と思いすぐに文字にし始めました(*/ω\*) (2020年5月13日 1時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - すんさん» すんさん、返信したつもりが出来ていなかったです、大変申し訳ございません(´;ω;) あれから動画もアップされたり、先日のリモートライブも、相変わらずお顔が宜しかった (;▽;) またWeb絡みのお話始めちゃってますが、良かったらおうち時間の暇つぶしにどうぞ(*^_^*) (2020年5月13日 1時) (レス) id: a7b3edb10a (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - 完結おめでとうございます!そして新しいお話、ものすごく面白くてお腹痛いです笑 まさかシーツのくだりをお話にされるとは思ってなかったので、びっくりです。続きも楽しみにしてます( ´ ▽ ` ) (2020年5月11日 2時) (レス) id: fa3ac91521 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanacoy1139 | 作成日時:2019年12月8日 19時