Torenia Fournieri -2-

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「……あっつ、」




日差しが強くなってきた。




一人暮らしだし、ここ最近は外出も少ないから洗濯物は2〜3日に1回って決めてるけど･･･




こんなにあったかくてカラッとした天気なら、昨日じゃなくて今日すればよかった。




昨日はオタ友とリモート呑み会してて 洗濯機の音に気付かなくて、生乾きは嫌だからって、寝る直前ギリギリまで外に干してたんだよね。




･････なんだか損した気分。




「……。」




いや、でも待って？




夕方から風強くなるって予報でも言ってたし、強風で飛ばされちゃうかもしれない。




それなら、昨日済ませといて正解じゃん。




「…ふふ、」




楽観的な自分に思わず苦笑いする。




一旦家に戻って、残りの仕事が終わったら会社に提出して、晩ご飯の買い出しに行こう。




1時間ほどの散歩を終えて、自宅マンションへと戻ることにした。




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自宅近くにあるスーパー･･･




いつもなら夕方になると必ずタイムセールがあるけど、さすがに今はやってない。




混んでない食料品売り場にももう慣れたけど、早く元通りになってほしいなぁと思う。




ライブや舞台も行けないし、オタ友とも全然遊べないし、本当に毎日がつまらない。




･･･ってこんなネガティブ発言しちゃダメだって分かってるけど、きっと皆も同じだよね。




「……ビール切らしてたっけ、」




確か昨日、最後の1本だった気がする。




お肉、野菜、卵、牛乳、グラノーラ、そして缶ビールが10本･････ってめっちゃ重い！！




レジを済ませて、スーパーを出る頃には 時刻は既に17時を回っていた。




「…今日は野菜炒めでいっか、」




昨日遅くまで呑んでたしね。




おうち時間で怠惰な生活を送ってたら、次のライブで二階堂くんに顔向け出来ないくらいブクブクに太っちゃうがしれない。




それだけは絶っっっ対に 避けたい。




重い買い物袋を 交互に持ち替えながら、今日は何故か、遠回りしようと思った。




だって、重いもの持ったまま歩くのって 二の腕のシェイプアップに良くない？




買い物だからウォークマンはさすがに持って来てないけど、脳内で曲を再生して口ずさむ。




「…あれ、ここの歌詞なんだっけ？」




こんなことはしょっちゅうあるから、まぁいっかって気にしないで続けた･･･その時だった。




バサッ！！




「わっ、な、何っ？！」




突然、真っ白な何かが私の視界を遮った。

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