Chocolate Sling -2-

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あの後、なんとAさんからライン交換しようって言ってくれた。




死ぬほど嬉しくて、顔に出さないようにするなんて もはや不可能だった。




Aさんのラインのアイコンは実家で飼ってるというプードルで、Aさんみたいにフワフワしていてとても可愛い。




画面に穴が開くほど見つめていると、「犬、好きなんだね」って笑ってる。




違うよAさん、そうじゃない。




もちろん犬は好きだけど。




俺が好きなのはAさんだよ？




Aさんがこの子と遊んでるところを想像してた、なんて言ったらどうする？




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その日をきっかけに、Aさんとの距離はグッと縮まった気がする。




甘いものは好きだけど、コーヒーは微糖くらいが丁度いいと思ってること。




お酒はあまり好きじゃないけど、結構な量を呑んでも大丈夫な体質。




高校を卒業してすぐに就職して･･･




それを機に上京して、ずっと憧れていた一人暮らしをスタートさせたこと･･･




両親は神奈川に住んでいて、たまに顔を見せる為に電車で1時間かけて帰省すること･･･




毎日、毎日、ちょっとずつでいい。




ちょっとずつでいいから、Aさんのことを知りたいと思う。




休憩中に並んでゲームしてると、バイト仲間から「仲良いっすね！」と揶揄われた。




ドキッとしたけど、「ふふ、そう見える？」って返すAさんはやっぱり大人だ。




こうゆうの、慣れてるのかな･･･




仲良くなれたのに、嬉しいのに、またモヤモヤが増えていく。




それを親友に報告すると、「それが恋ってやつだよ、普通だよ。」って言われた。




恋には駆け引きが必要だとか、押してダメなら引いてみろとか、イマイチ分かんない。




すごく好きだから、押して押して押しまくる･･･じゃダメなのか？




当然、俺のあからさまな態度は バイト仲間にもバレバレだったようで。




Aさんがいない日に、とうとうその話になってしまった。




「玉ちゃんって分かりやすいよね。」




「うん、好き好きオーラ全開。」




1個上の女の先輩と、その彼氏である2個上のバイトリーダーの先輩。




勤務態度は至って真面目だから、店長公認のカップルなんだとか･･･




「…だって、好きなんだもん。」




ボソッと呟くと、2人とも顔を見合わせて「可愛い！青春！！」って騒いでる。




なんだろうこれ。




恋愛相談じゃなくて、ただの冷やかし？

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