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『……帰れば?』
「…え?」
『別に、無理してここにいる必要ねぇし。』
めんどくさそうに 私を見つめる先輩。
・・・初めてまともに目が合った気がする。
『ていうかさ、いつもここ来る時 すげぇ嫌そうな顔してるじゃん?嫌なのになんで来るわけ?』
「っ、……それは、」
『あー…あれか、友達に合わせてるのか。』
「…っ、」
・・・・・そんな風に思ってたんだ。
ていうか何?
いつも黙ってるくせに、急に喋ったかと思えば いきなりなんなの?
『あと、君 俺のこと嫌いなんでしょ?だったら尚更じゃん。今ここにいる意味なくない?』
自分のこと棚に上げてよく言うよね。
いつも嫌そうな顔してるのは先輩の方でしょ?
無理して皆に合わせてる?
・・・・・先輩もそうじゃん。
『……さっきから聞いてんの?』
バシッ
『…ってぇ、何?』
手に持っていたものを投げつければ、驚いたように目を見開いている二階堂先輩。
「本気で嫌だったら来ないもん…っ、」
『……。』
「最初っから嫌そうにしてたのは先輩の方でしょ?私は…っ、先輩を嫌いだなんて思ったことないし、ここに来るのだって…」
『あ…っ、おい!これ…!!』
ドアに向かって走り出す私に、慌てた様子で立ち上がる先輩。
「…いらなかったら捨てていいです、」
『え?』
「……今まで貴重なお昼休みを邪魔しててすみませんでした。もう二度と来ませんのでご安心下さい。」
先輩の方に向き直り、深くお辞儀してから足早にその場を立ち去った。
・・・・・これで、完全に嫌われただろうな。
「っ、……はぁ、」
でも これで良かったんだ。
入学してすぐ、二階堂先輩に一目惚れした。
ここに来るようになって、一切笑顔を見せない先輩にそりゃあショックを受けたけど・・・
______それでも 好きだから。
先輩が私に冷たくても、視線を向けてくれなくても、それでもいいからそばにいたいと思った。
でも・・・
"嫌なのになんで来るわけ?"
"君 俺のこと嫌いなんでしょ?"
さすがにもう限界。
先輩が私を疎ましく感じてるなら、私はもうここに来ることは出来ない。
ううん・・・元々場違いだったんだ。
私と二階堂先輩の間に会話なんてなかった。
健永先輩には余計な気遣いをさせちゃうし、先輩間の空気も悪くなってた気がする。
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nanaco(プロフ) - みちこさん» そう!ニカを元彼にするのはちょっと既に泣けてきます・・・なんだか婚約者=藤ヶ谷さんのイメージしません?笑 そうですよ、訳ありなんですよ〜。゚(゚^ω^゚)゚。 (2019年9月23日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - 恵美さん» が、頑張ります〜。゚(゚^ω^゚)゚。笑 (2019年9月23日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - りっちゃんさん» やっぱり何を書いてもニカちゃんになりそうで抜け出せなーい!です(//∇//)w いきなりキャラ変はアレなんで、徐々にぶっ飛んだニカちゃんにしていこうかと(笑)また宜しくお願いします♪ (2019年9月23日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
みちこ(プロフ) - nanacoさん» 今度は元カレ設定?太ちゃんが恋敵?だけど何だか訳ありな(^.^)続き楽しみにしています(^_^) (2019年9月23日 18時) (レス) id: 95022a0a60 (このIDを非表示/違反報告)
恵美(プロフ) - 早めに更新お願いします(笑) (2019年9月23日 18時) (レス) id: 9abe6fed7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanacoy1139 | 作成日時:2019年8月31日 21時