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『ちょ、飲み込んでから喋ってよ…』
そのパンパンに詰め込まれた口から、まだ噛んでない鶏肉が丸々飛んできそうなんだけど。
・・・・・想像しただけで、潔癖症の俺にはキツいわ。
「ん、……ぷはっ!」
『いや、なにもビールで流し込めとは……』
「馬鹿じゃんお前。」
『…は?』
「今更だろ。」
ミツの答えがあまりにも漠然としすぎていて、一瞬自分がした相談の内容を忘れてしまった。
・・・・・。
『っ、はぁあ?!』
「反応遅っ!!」
『いや、ちょ…酷くない?!』
Aが俺のことを好きじゃないかもしれない・・・ってことに対して、『今更だろ』って。
「うっせぇな、声でけぇんだよ。」
『いだっ!!』
ミツの手加減なしの強烈デコピンを受けて、生理的な涙がじわじわと浮かんでくる。
「…それとも、こう言ってほしかった?そんなことないって、Aちゃんはお前にベタ惚れに決まってんだろ〜って。」
『……。』
「未だに俺だって納得いってねぇんだぞ?」
不服そうに口を尖らせるミツを見ると、俺は何も言えなくなる。
『……そんなこと言われても、俺の方が分かんないし。なんでAがミツより俺を選んだのか。』
「……。」
っ、!!
『いってぇ!!』
「んははっ(笑)」
『…もういい、ミツなんかに相談しようと思った俺が馬鹿だったわ。』
ミツだったら、Aのことならなんでも知ってるかなって思ったのにさ。
・・・・・そう、俺はAのことをあまり知らない。
俺よりもミツの方が付き合い長いし、俺の知らないAの話をミツは沢山知ってる。
「おいおい、そうマジになんなよ…」
『俺は最初っからマジなんですけど。』
「…わぁったよ、ちゃんと聞いてやるから拗ねんなっつーの(笑)」
『……ここ、ミツの奢りね。』
「はいはい、今日だけな〜」
・・・とか言って、俺がお願いしたら結構な確率で奢ってくれるくせに。
『…Aってさ、基本優しいじゃん?』
「だな。」
『……で、いっつもニコニコしてる。』
「そうか?怒る時は怒るし、結構表情に出るタイプだと思うけどな。」
『………ヤキモチとか妬かないし。』
「いや、それはないな。」
『……。』
淡々と答えるミツは、どうやら俺への気遣いは持ち合わせてないらしい。
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nanaco(プロフ) - みちこさん» そう!ニカを元彼にするのはちょっと既に泣けてきます・・・なんだか婚約者=藤ヶ谷さんのイメージしません?笑 そうですよ、訳ありなんですよ〜。゚(゚^ω^゚)゚。 (2019年9月23日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - 恵美さん» が、頑張ります〜。゚(゚^ω^゚)゚。笑 (2019年9月23日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
nanaco(プロフ) - りっちゃんさん» やっぱり何を書いてもニカちゃんになりそうで抜け出せなーい!です(//∇//)w いきなりキャラ変はアレなんで、徐々にぶっ飛んだニカちゃんにしていこうかと(笑)また宜しくお願いします♪ (2019年9月23日 20時) (レス) id: d77fcd2775 (このIDを非表示/違反報告)
みちこ(プロフ) - nanacoさん» 今度は元カレ設定?太ちゃんが恋敵?だけど何だか訳ありな(^.^)続き楽しみにしています(^_^) (2019年9月23日 18時) (レス) id: 95022a0a60 (このIDを非表示/違反報告)
恵美(プロフ) - 早めに更新お願いします(笑) (2019年9月23日 18時) (レス) id: 9abe6fed7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanacoy1139 | 作成日時:2019年8月31日 21時