My BELOVED〈短編集〉

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朝起きたら好きな子が隣にいるのって、マジでめちゃくちゃ幸せだと思うんだよね。




化粧っ気のない顔はいつもよりうんと幼くて、普段とのギャップに毎朝ドキッとする。




眉を描いてないからかな？




それとも、アイメイクをしてないから？




マスカラを塗らなくても十分長くてフサフサしてる睫毛は、キスする時に瞼に当たって少しくすぐったくて、それすらも愛おしい。




もー･･･ヤバいな、俺 (笑)




好きすぎて笑えてくる。




ツン、って頬に指で触れると、




「…ん、」




少しだけ眉を顰めるA。




『……ふふ、かわい…』




白くてもちもちしてる肌は、これってすっぴん？って思わず聞きたくなるくらいスベスベで、ずっと触ってたくなるし･･･




小さくてプルプルした唇は、触れるだけじゃ物足りなくて、なぞってみたり、軽くつまんでみたり･･･って、いたずらしたくなる。




･････いや、ダメだって。




Aは今日出勤なんだから、ギリギリまで寝かせてあげたいんだよ。




それに、これ以上 可愛い寝顔を眺めてたら色々といたずらしたくなるしね (笑)




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Aと出会ったのは、友達がノリで開いた合コンだった。




合コンも 合コンに来る女の子もあんまり好きじゃなかった俺は、適当に楽しんで、途中で抜けようとか思ってたんだけど･･･




「あの、健永くん！」




『え？』




「さっきはありがとう…ございます、」




『…ふはっ、タメでいいよ？』




顔を真っ赤にしながら、身長差で自然と上目遣いになってしまっているのは わざとなのか無意識なのか･････




･･･多分、後者だろうな。




さっき先輩がAちゃんに絡んでた時も、めちゃくちゃ困ってたし。




こういう場に慣れてないんだと思う。




俺と似たような感じかな？




人数合わせとか、どうしてもって頼まれて連れてこられたのかもしれない。




『あ、ちょっとジッとしててね？』




髪が顔にかかってるのが気になって、直してあげようと思い 手を伸ばした。




「っ、」




『…え、』




･･･避けられた。




「……ごめんなさい、」




『あ、いや……俺もごめん、急に…』




「………帰ります。」




『えっ、……待って！』




ペコリ、とお辞儀をしてから 俺に背を向けようとする彼女を呼び止める。




それでも立ち止まろうとしないから、思わずその華奢な腕を掴んでしまった。

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