My SWEETIE〈短編集〉

＊ ページ16

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『…分かった、もういい。』




ズキッて胸が悲鳴を上げた。




やだ、裕太…いかないで？




「っ、裕『Aがこっち向かないって言うんなら俺が向かせるし。』




肩をグッと掴まれて、合わせられた視線。




真っ直ぐに見つめられて、逸らそうにも逸らす事を許してくれない。




「……裕太、好き。」




『ふふ、知ってるよ？』




意地悪な笑みを浮かべて、親指で溢れかけた涙を拭ってくれた。




「…こんな私でも、好きでいてくれる？」




『……こんな私って、どんな私？』




「…裕太が好きすぎて、裕太が載ってる雑誌は絶対買うし、テレビも必ず録画するし…」




私の言葉に、黙ったままうんうんって頷く。




「映画もドラマも、女優さんとのシーンがあるって分かっててもやっぱり観ちゃって……それでまた勝手にヤキモチ妬いて、モヤモヤして…」




「裕太がアイドルじゃなかったら、こんな思いしなくて済むのかなって…そんな最低な事だって何度も考えちゃうの。」




「でも私の好きな裕太は…キラキラ輝いてて、ファンの皆を笑顔にさせてて、メンバーの事もファンの皆も大切にしてて…」




「……でもね？1番好きなのは…」




そこまで言って、口篭(ごも)っちゃった私。




『続き、教えて…？』




「……私に甘えてきたり、意地悪言ったり、無邪気に笑ったり、すぐに拗ねたりする裕太が…好き。」




『んふ、そっかそっか…ありがと //』




「その照れた顔も可愛くて大好き。」




『…可愛いは余計だし！//』




照れると耳まで真っ赤になるの、こんなに間近で見られるのは私だけの特権だよ？

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