44 Tside ページ45
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俺が言おうと思ってたのに…
先に言われてしまった。
しかも、生きててくれてありがとう…なんて。
ジワッと涙がこみ上げてくるのが分かったから、谷本を抱き寄せる為 腕を引っ張った。
バランスを崩して 俺に乗っかるように倒れる谷本。
「わっ…ごめん、痛かった?!」
正直ちょっと、いや…かなり痛い。
意識がなくなるくらいだし、よっぽどの大怪我だったのだろう。
だけど、今はそんな事どうでもいいんだ。
「菜々子…。」
名前を呼ぶと、ビクッと肩を震わす。
「……っ、はい///」
「菜々子〜。」
今度はゆる〜く呼んでみる。
「た、玉森くん…?//」
「…菜々子ちゃん。」
「…玉森くん、ふざけてるでしょ///」
うん、ちょっとふざけてた(笑)
だけど…君に触れられる事が嬉しくて。
何度も、何度も名前を呼びたくなるんだ。
「菜々子、菜々子、菜々子〜っ!!」
「もうっ、玉森く……んっ?!///」
俺から離れようとする菜々子を もう一度抱き寄せて…キスをした。
「…だってさ、何回呼んでも 足りなくて。」
「…い、いま…///」
「んふふ、キスしちゃったね。」
耳まで真っ赤にする菜々子を ぎゅーっと抱き締める。
「…待たせてごめん。」
「うん…。」
「菜々子が大好きだよ。」
「…わ、たしも…っ、大好き……っ」
やっと伝えられた大好きな人への
・・・・・"ダイスキ"の気持ち。
涙でぐしゃぐしゃなお互いの顔を見合わせて、
沢山 笑った。
もう泣かせないからね…?
ずっと笑顔にさせてあげるから。
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このみ - 大人になった裕太 (2020年10月3日 19時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
nanacoy1139(プロフ) - 黄色好きさん» 黄色好きさん、素敵なコメントありがとうございます…(^ ^)続編も考えておりますので、また良ければ是非お越し下さいね。 (2019年1月24日 7時) (レス) id: da866a5801 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 伝えたい想いは、何時でも伝えられるわけじゃないって事。それなら、今こそだからすぐにでも伝えたいなって。想いはありますよ。またいい話しでした。青春に戻ってみたい。 (2019年1月24日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanaco | 作成日時:2019年1月22日 12時