隣のクラスの中原くん【文スト】 (ページ4)

今日:15 hit、昨日:152 hit、合計:28,064 hit

隣のクラスの太宰くんページ4

.

……あれからなんの進展もないまま1週間が経った

やっぱ、名前を知ったくらいじゃ

何も変わらないよね……

本当は中原くんに認知されたい…

話しかけて、仲良くなりたい…

そしていつかは……。

でも今はまだ

今日もただ…ちょっとでも会えないかな？なんて

彼の姿を探すだけ

『はぁ…、どうしたらいいかな？』

ルナ「そんなの、連絡先聞くしかないでしょ？」

『いやいや、そんなこと出来たら苦労しないよ〜…！』

ルナ「確かに〜。とりあえず、自分磨きしてみたら？」

『自分磨きって…？』

ルナ「メイクの練習とか、髪のケアとか…
お肌のケアとかいろいろさ、

中原くんに可愛く思ってもらえるように
がんばってみたらさ、案外あっちから声かけてくれるかもよ？

まぁ、Aもともと可愛いけどさ♡」

『自分磨きかぁ〜……。うん！やってみる』

ルナ「じゃあさ、今日帰りに買い物してこ〜！」

『いいねぇ〜！パフェ食べよ〜♡』

ルナ「お、じゃあ、スイパラ行っちゃう？」

『最高〜♡スイーツ食べ放題〜』

太宰「……ふふっ。君、自分磨きするんじゃなかったの？」

急に背後から話しかけられ

驚いて振り向くと、

そこにはクスクスと笑った太宰くんの姿があった

『げ、太宰くん……聞いてたの？
え、ちょっと待って！どこから聞いてた？？！』

太宰「うーん……君が中也のことを好きだから
自分磨きしたいってとこからかな？」

『それほぼ最初から！！最悪……めっちゃ恥ずい……！』

ルナ「ははは……どんまい。

それより、隣のクラスの太宰くんだよね？
なんで隣のクラスの子がこの教室に？」

太宰「あぁ、国語の教科書忘れてきちゃって
Aちゃんに借りに来たんだよ」

『え、なんで私？まぁ、べつにいいけど…』

太宰くん……他に友達いないのかな……？

若干、憐れみの目で見つめると

太宰くんは、それを察したのか

太宰「まぁ、貸してくれる子なんて沢山いるんだけど
後がめんどくさいからね」

と周りを一望した。

釣られて周りを見渡すと

いままで気づかなかったが

クラスの女子の視線は

太宰くんに集められていた

ルナ「わ〜……。
噂には聞いてたけど有名人も大変なんだね〜」

.