隣のクラスの中原くん【文スト】

ありがとうのお礼 ページ21

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……とは言ったものの

中原くんが何好きなのかもわからないな






何買ったらいいんだろ？




紅茶……とか？

それともコーヒー…？

お茶が無難？





あー……だめだ、全然わかんない。










どうしよう……









でも、なんかおしゃれだし、

紅茶とか似合いそうだから

紅茶にしよう！







自動販売機で紅茶を一つ購入し、

話を聞いてくれたルナにも何か買おうか

自動販売機と睨めっこをしていると






後ろから声をかけられた










中原「……いつまで悩んでんだよ？」



『あ……ごめんなさい……！』







驚いて後ろを振り向くと、

そこにいたのは……





……中原くん。












中原「迷いすぎだろ」



両手を前で組み、

少し不満げな瞳で私を見つめてくる









『あ……、あのね、中原くんに昨日のお礼したくて…

紅茶飲める……？』







しばしの沈黙のあと、

突然笑い出した中原くんは






わたしの手から紅茶を奪い取ると

自販機の前に向かい

自販機にお金をいれた









中原「……何飲む？」



『……え？それじゃ、お礼にならないんだけど』









中原「あ〜……、まぁ、昨日のは
俺が迷惑かけたから貸しにはなんねぇし

なんっーか……
まぁ……口止め料てきな…？」







疑問系に笑う中原くんがかっこよくて



また笑いかけてくれたことが嬉しくて……









『ありがと……』


少し下を向いてしまった








中也「早く選ばないと買ってやんねぇぞ？」



『え……？じゃあ……えっと、ココアで…！』



中也「了解」






ふっと笑う顔が、優しくて

この人がどうしようもないくらい好きなんだって

痛いくらいわかった













『ありがとう…！』



ココアを受け取り、中原くんにお礼を言うと

なんだか気まずい空気が流れた









連絡先を聞くなら今だ……！


でも……








わたしが中原くんの連絡先を聞く理由なんて……。













『えっと……じゃあ、ありがとね？』








連絡先は、やっぱり聞けなかった…


しかも、自分から中原くんも避けてしまうなんて












……ほんと、ばか……。










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