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第67話 ページ19





部活終わり、着替えることなく矢道に足を出し
弓道場に座っているマサさん。



雅「お、まだ帰ってなかったのか」

貴「父が迎えに来てくれるので」



その隣に座り、ぼーっと矢道をながめる。



貴「今日も疲れました」

雅「部活がか?」

貴「いや、授業が」



"あぁ、授業か"と苦笑いを浮かべられる。

授業中寝すぎて今さらまともに受けても
分からなくてつまらないけど、部活は
相変わらず楽しい。



貴「私、マサさんの弓道人生を変えた弟子
なんですね。初めて知りました」

雅「あぁ、あれか」



私にとってもマサさんは私の弓道人生を
変えてくれた人だ。

この人と出会わなければ中学の頃、遅気から
抜け出せなかったかもしれない。



雅「Aがいなければ俺は弓道が嫌いなまま
弓を引き続けていたかもしれないからな」



どの弓引きにも1度はくる弓との倦怠期タイム。

どうやら私はそれを元に戻した恋のキュー…
ダメだ、恋だのなんだの言ってたら愁くんの事
思い出してしまった。



貴「何で嫌いになったんですか?」

雅「当たり続けた、からだな…」



羨ましい理由、嫌味なのかなとマサさんを
見つめる。



雅「あ、自慢じゃないからな?」



自身の手を強く握って、重たい口を開いた。



雅「自分の心に反して、結果が出たり他人から
評価されたりした。

何が正解なのか、何が楽しいのか、何をしたい
のか分からなくなってた時期だったんだ」



弓道についてそんなに深く考えたことない私に
とっては分からない悩みだった。



雅「その時に、遅気に悩まされながも弓道について
楽しそうに話す女の子に会ってな。

結果が出ても、いくら評価されても自分が弓を
楽しいと思えなければ意味が無いと気付かされた」



遅気の女の子…"私、ですか?"と聞くと縦に
首を振った。



雅「それから区切れをつけるため一万射引く
ことにしたんだ」

貴「い、一万…?」



一万射なんて1日100回引いてもそれを100回も
しなければいけない鬼のようにキツイ本数だ。

どうやったらそこまで自分にスパルタになれる
のだろうか。




雅「その終わりかけに俺と同じ悩みで苦しむ
湊に会ってな」

貴「一万射近くも引いたんですか?」」

雅「ああ。最後の1本は湊に引かせたけどな」



区切りの一万射の最後を湊に…?



貴「なぜミナに?」

雅「新しい区切れを付けたかったんだ」



新しい区切れ…、それが私たちのコーチに
なったきっかけなのかもしれない。

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あわ(プロフ) - 大好きすぎる…… (6月9日 22時) (レス) id: a26e70e8e6 (このIDを非表示/違反報告)
紫飛(プロフ) - とても面白いです!いつでもいつでも最新待ってます!これからもがんばってくださいい! (2023年3月22日 20時) (レス) @page29 id: 69eb7321a2 (このIDを非表示/違反報告)
ポンズ - めちゃくちゃ面白いです!更新再開いつでも待ってますので、ごゆっくり〜 (2023年3月6日 1時) (レス) @page29 id: ce08b4ce76 (このIDを非表示/違反報告)
美姫(プロフ) - とても面白いです!続きがとても気になります!!更新楽しみにまってますね! (2021年9月18日 20時) (レス) id: ac5aee6225 (このIDを非表示/違反報告)
たばね(プロフ) - 面白いです!!更新再開されるのを待ってます^ ^ (2019年12月17日 21時) (レス) id: fdca24c34d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月花 | 作成日時:2018年12月24日 10時

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