国家錬金術師とへし切長谷部(極)がゆく 5振り目

191話 ページ11

飛び込んできたこんのすけに、離れを任(まか)せると、私と長谷部は外に飛び出した。




｛グゥぅうううう！！！｝

｛がァっ！！｝

「圧し斬る！」



ズババンッ！！




飛び出して突然現れた敵刀剣の大太刀と打刀を長谷部がその場に切り伏せる。
しかし…量が多い…！！




「これは一体…何が！？」

『驚いている暇は無さそうだな…
長谷部、内番組は皆(みな)終わっているのか？』

「！…はい、全ての内番は終わっております！
皆の者は着替えも済んでいるでしょう…！」

『それなら本体を手に持っているわけだな…
少しは安心だ』




真っ直ぐと見つめる先には壊れた門から、
止めどなく入ってくる歴史修正主義者ども。

襲撃は結界で弾(はじ)かれるらしいが…




『む…そうか』




獣達を助けた時…風呂場に貼(は)ってあった〈あの御札〉は本来ならば、この門に貼ってなくてはならない代物(しろもの)だったわけか。




『さて…防衛戦(ぼうえいせん)は苦手だが、
殲滅戦(せんめつせん)なら得意だ』




私は警棒を叩き、2丁のライフル機関銃に〈再構築〉する。

空気中の“光”を〈分解〉し、“銃弾”に〈再構築〉し、そしてーー




『放(はな)つ…！』




ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ガガガガガガガガガガガガガガッッ！！！！




敵を一掃(いっそう)すれば、驚く暇も与えずに奴らは骸(むくろ)に変えていった。




「あぁ…なんと美しい…」

『長谷部、今からこの本丸内の敵をすべて殲滅する』

「っ！」

『私についてきてくれ』

「この不肖(ふしょう)へし切長谷部…
どこまでも主のお側へついていく所存(しょぞん)です！！」




不敵(ふてき)に微笑む彼はどこまでも強く美しく優しく…狂気的だった。

あぁ…やはり好きだ…




『っ…行くぞ。長谷部！』

「主命とあらばっ！！」




私と一振は駆け出した。
敵の全滅の為に…！
私の本丸の刀剣達の為に…！！

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