第三章ー３ ページ17
☆
『・・・・殺そうとするのは勝手だけど、判っているの？』
「何がだ？」
『水蓮君。私は出会ってから君と何度も試合をしてきた。・・・・その中で、君が私に勝てたことなんてあった？』
非公式の中で誰よりも多く竹刀を交えてきた。その中でも伊吹の勝率はゼロ。圧倒的なセンスと洞察力を持つ彼女の前に躍り出る者は存在しなかった。だからこそ、剣道大会連続三年優勝という誇らしい成績を持ち合わせているわけだが。
そんなライバル関係。だけど、これだけは譲れない。
『悪いけど、探偵社の人に刃を向けた時点で君の敗北は決まっているから』
「・・・・・あ」
『勿論、判ってやったんだよね？・・・・・その分、キッチリ返却するからどうぞよろしく』
「・・・・・」
�狠議綣劼凌佑某呂鮓�けた時点��
それを聞き、伊吹は思い出す。目の前の少女が、どれほど彼らを大切にしているかを。
座右の銘「推しを傷つければ大罪である」を胸に抱く彼女にターゲットにされた瞬間ほど怖いものはないことを彼は知っている。前の世界でもそうだったからだ。本気で怒るとそこらの不良なんかよりも怖くなる。まるで全身の血が凍り付くかのように。
伊吹は静かにナイフをしまう。そしてそのまま＿＿＿＿＿＿＿
「・・・・・・降参」
彼は冷や汗を流しながら両手を上に上げたのだった。
「・・・・・・えええええええっ！？」
驚き声が社内に広がる。
伊吹は盛大にため息をついて優樹菜を見やる。
「キレたお前に勝つ手段は持ち合わせてねえよ」
『怒ってなんかないよ。で、いいの？私を殺さないと君が殺されるんじゃない？』
「まさか。お前はもう判ってんだろ？俺が今起きている事件の犯人じゃないって」
揶揄うように言ってくる伊吹。優樹菜は心底嫌そうに顔を背けた。
『【山月記】の時点で、ある程度はね。私がこっちに呼び寄せられた時は�犂愀犬里△襪發劉瓩倭瓦凸気�なっていたから。それは水蓮君も同じはず。・・・・となれば、あの本が存在するのはおかしいから』
「お前は以前、ポートマフィアと探偵社と一緒に召喚主を捕縛したはずだ。・・・・だが、ここでもう一点おかしなところがある」
『君を召喚した人がまだ見つかっていない・・・・というところかな。そして君の本当の任務はその人を探し出すこと。＿＿＿＿＿その人物が、悪行を働いてるって感じでしょ？』
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ゆゆ(プロフ) - りんりんさん» ありがとうございます！頑張らせて頂きますね！！ (2022年12月6日 20時) (
レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
りんりん - 続き楽しみにしてます!! (2022年12月3日 12時) (レス) @page21 id: 36ec43f1b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2022年11月20日 0時
