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第四章ー4 ページ23





考えに浸っていれば、くらりと優樹菜の視界が歪んだ。


「・・・?おい、優樹菜?」



いち早く異変に気付いた中也が声をかけた時、ぐらりと彼女の体制が崩れた。前に倒れた彼女の体を咄嗟に受け止める。「おい!」と焦る中也とは裏腹に、太宰は静かに二人に歩み寄った。


「大丈夫だよ、寝てるだけ」

「はあ?んで急・・・・に・・・・・・」


静かに言った太宰に言い返そうとするも、途中で何かに気づく。まさか、と目を見開いた。



「手前・・・まさかさっきのチョコレート!」

「そ。あれは睡眠作用が含まれているチョコレートだ」

「はあ!?なんでそんなのコイツにあげてんだよ!」



盛大なツッコみに被せるように太宰は告げる。「彼女について中也に聞きたいことがあったから」と。視線は中也の腕の中で眠っている優樹菜へと向けられている。

先程中也が大声を出しても起きないところを見るに、少し強めの睡眠剤が使われていたのだろう。思わず中也は舌を打つ。



「手前、最初からそれが目的だったな?」

「そうだよ?でも、彼女を心配していたのも本当だ。・・・・ただ、彼女はまだ私達に話していないことがある。しかもそれ____君だけは知っているんだろう?」



全てを見透かすかのような言い方。中也はこれが大の苦手だった。出会ったその日から太宰のいいように扱われることが多々あり、頭脳関係では勝てたことなんてない。こういう場合は大抵中也が負ける。

中也は知っている。優樹菜がどこから来たのかも、何故未来のことを知っていたのかも。そのおかげで助けられたこともあった。


黙り込んだ中也に、太宰は怪訝そうな顔をする。




「俺がそう易々と言うとでも思ったか?」

「・・・・いいや?そんなの、ただの建前だ」



この建物に来た際、太宰はポートマフィアがどれくらい優樹菜の情報を持っているのか調べた。乱歩の超推理が優樹菜に効かない以上、情報収集に長けているここで探すのが最も手っ取り早い。

だが、太宰は驚愕した。ないのだ。優樹菜の名前以外の情報が一切ない。


彼女は東京から来たと言っていた。しかし何を調べても身元不明という結果が残る。なら彼女は一体何者なんだ。ただ、普通ではないことだけは理解できた。

だからこそ一番情報を_____さらには、首領である鴎外にも流していない情報を持っている中也にこそ訊きたかったのだ。




「中也。彼女は一体何者なんだい?」

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ゆゆ(プロフ) - 月夜さん» ありがとうございます!もちろん受け付けております! (2022年11月13日 22時) (レス) id: 35eb047a16 (このIDを非表示/違反報告)
月夜 - 最高ですね!番外編ってリクエスト大丈夫だったりします? (2022年11月12日 22時) (レス) @page42 id: 27bef482ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - はなさん» 期末テストが終わり、修学旅行も終わった後からの更新スタート!今は着々とストーリー書いてるよん(*^-^*)♡あと私は神ではない。真の神はあなたである(意味不明) (2022年11月12日 22時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 新シリーズ…!神か?神だったな…(自己解決) (2022年11月12日 19時) (レス) id: eb8cebab9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 椿姫さん» わー!ありがとうございます!12月からは新シリーズ突入なので、そちらも見てくださると嬉しいです! (2022年11月10日 21時) (レス) id: ee2abfb454 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆゆ | 作成日時:2022年10月23日 11時

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