炎火のブルーサファイア２ (ページ6)

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☆

『なんか・・・凄かったね、羽倉君』

「そお？んー、ちょっと頑張っちゃった」

夕暮れ時の帰り道。環と二人で歩きながら優樹菜は呟いた。機嫌よさそうに笑っている当の本人に対し、感嘆の息をつく。

事件解決後、コナンは優樹菜に何度も「アイツには気をつけろ」と言われた。が、帰る時には環に引っ張られるようにしてここまで来たのだ。あの時のコナンの顔を忘れられない。

きっと、コナンがずっと追いかけている例の組織に関係があるとか思ってるんだろうなあと思いながらも、なんとなく環は違うような気がする。だって、中三だし。中三のキャラなんてコナンの世界にいたっけ。しかも組織メンバーで。

・・・・・否、自分が知らないだけでいるかもしれないが。

「・・・・・で、優樹菜ちゃんはどう？」

『え？』

どうやら話が続いていたらしい。

まるっきり聞いていなかった優樹菜に気づき、環は頬を膨らませる。

「だから、今度のパーティーに、僕のパートナーとして来て欲しいの！」

『ぱ、パーティー・・・・？私が？』

「そ！・・・親の代わりに出るんだけど、パートナーがいたほうがいいから・・・優樹菜ちゃんに頼みたいの。で、どう？」

『私でいいならいいけど・・・それ、私が行って大丈夫なの？』

というかパーティーって。

親の代わりに出るとかどうとか言っているが、もしかしなくとも環はいいとこの息子じゃあないのだろうか。もしそうなら、なかなか気まずい展開になるが。

「大丈夫だから言ってるのー！！」

『まあ・・・・それなら？』

「ホント！？やったー！！」

『うわあっ・・・！』

思い切り抱き着いてくる環に、優樹菜は大声を出す。

が、そんなのお構いなしに環は嬉しそうに笑っていたのだった。

その顔に何も言えなくなった優樹菜も口を噤み、されるがままになってしまっていたのである。