Love or like【 桃,青 】

episode : 7 ページ8

colonside
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「 いってきまぁす 」






「 わざわざ俺の分の弁当までありがとね 」






「 いいえ , いってらっしゃい 」








いつもより早い時間に目が覚めれば ,
机の上には既に2人分のお弁当が用意されていた .

Aは本当に完璧人間過ぎるから ,
僕達が朝食を食べて行く程時間に余裕が無いことを見越して ,
簡単につまめるサンドイッチまで作ってくれていた .



有難くさとみくんと ,

"僕の妻が用意した愛妻弁当" を持って僕達は家を出た .







「 何か僕達同じ匂いするの気色悪 」






「 んな事言われてもなぁ , ツナサンド美味っ 」






僕よりも顔が整っていて , スタイルも良くて ,
仕事が出来て性格まで良いさとみくん .

そんなさとみくんが ,
僕と , Aと同じ香りがするんだ .



別にさとみくんを攻めたい訳じゃないけど , モヤモヤはする .
僕とAだけの匂いだったのにって .



それに ,







「 … 昨日はよく寝れた ? 」






「 普通に寝れたけど 」






「 そっか , なら良かった 」







僕は昨日熟睡出来なかったのに , さとみくんは出来てるんだ .
初めて来た家で家主より寝れたなんて , 妬ましい .







「 ころんは1回寝たら中々起きねぇタイプだもんな 」






「 そうなんだけどさー … , 昨日うるさくなかった ? 」






「 … うるさい ? 」






「 そ , 物音とか話し声とかが微かに深夜に響いてたよ 」







隣人かなぁ .
1時間くらい何だか耳に届くか届かないかくらいの雑音が響いてて , うるさかったと思うんだけどな .







「 … 俺の方が熟睡してたのかも , 気付かなかったし 」






「 かもね (笑) 」







さとみくんは照れ臭そうに頬をかいて ,
残り1つだったサンドイッチを頬張った .

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