episode : 6 ページ7
──────────
「 ね , 写真撮ってい ? 」
「 ん , 絶対ｯ , 嫌 !! 」
「 今のAの顔 , まじでころんに見せ付けてぇわ 」
数十分 .
未だ余裕そうな表情のさとみと , 既に限界突破している私 .
私達が住んで居るのはマンションの一室 .
つまり壁を隔てた数メートル先には , ころんが寝ている .
そんな背徳感と羞恥心で熱は益々籠り ,
出したくも無い甘い声を部屋いっぱいに響かせてしまう .
「 抱いてる時思ったけど , A太った ? 」
「 なっ … , あの頃と3kgしか変わりませんけど ! 」
「 まぁ , 可愛いのに変わりねぇからいいけど 」
勝手に冷蔵庫を漁って , 缶珈琲を飲むさとみ .
裸だと寒いだろ , だなんて私には勝手に電子レンジを使ってホットミルクを差し出して来た .
「 … さとみは怖くないの ? 」
「 何が ? 」
「 親友の奥さんとこんな事して , 怖くないの ? 」
ホットミルクで体を温めながら聞く私を再び抱き締めながら ,
さとみは ,
「 だって愛してるし , Aのこと
あいつが隙さえ見せればいつでも奪う気だけど 」
得意気にそう答えた .
「 私はまだ , ころんの方がさとみの何倍も好きだから 」
「 気付いたらそんな差なんて無くなってるよ 」
「 … 無くして来るの ? 」
「 それはA次第だよ
じゃ , お互いころんにバレないようにしような 」
リップ音を響かせながら数時間前に付けられた傷にキスをされる .
私の頭をくしゃ , と撫でながらさとみは立ち上がれば ,
寝室へと戻って行った .
久しぶりにさとみと2人きりで過ごした , たった1時間 .
何故か , ころんと過ごす1時間より , 短く感じた .
「 狡い , なぁ 」
空になった香水の瓶に手を伸ばして ,
そんな独り言を私は誰もいないリビングで呟いた .
さっきの話によれば ,
この香水を買ってくれた時はまだ ,
ころんの彼女が私だとは知らなかった .
そんな香水は ,
私がさとみとの初デートの時に買って貰った物と , 同じものだった .
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紗斗 - 最初から読ませていただきました！こういうお話めっちゃ好きです！！出てくるのがさところなのが主さんセンスありまくりです💙💗 (2022年11月12日 21時) (
レス) @page9 id: 3656fed0ca (このIDを非表示/違反報告)
名無し99976号(プロフ) - もぉこう言うどろどろまぢ好きです❕💗またのお話待ってますね❕❕ (2022年10月2日 7時) (レス) @page7 id: ff369e1a0e (このIDを非表示/違反報告)
いづ - お久しぶりです笑笑結構放置してました笑笑 (2022年10月1日 21時) (レス) id: 40da978407 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ日和。 - The どろどろ。好きですわぁ…この設定、この雰囲気！新作心待ちにしてたんで、舞い上がるくらい嬉しいっス◎ (2022年9月26日 18時) (レス) id: 18b130b5d8 (このIDを非表示/違反報告)
namo(プロフ) - 名無し99976号さん» こちらこそ続編まで来て頂きありがとうございます…🙏🏻🎶 (2022年9月20日 20時) (レス) id: eec0e0c5bb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：namo | 作成日時：2022年9月13日 0時
