第四十八話【閑】 ページ45
椿を無くしてしまった柊ちゃん。
初めて見る対抗戦の興奮は、その悲しみを
一瞬だけ忘れさせてくれたけれど、
まだ椿は見つかっていません。
「椿…つばきぃ………」
柊ちゃんにとって、椿はただのうさぎの人形では
ありませんでした。孤児院のシスターがくれた
大切な大切なお人形だったのです。
堪え切れなくなった涙が頬をつたいました。
「椿ぃ…どこぉ」
わっと泣き出しそうになってしまった時、
上から声がしました。
聞いたことのない声だったので柊ちゃんは
先輩の声かな、とその時ふと思いました。
「…なぁお前、どうしたんだ?」
声をかけてくれた先輩の手には、
ずっと探していた椿。
嬉しくて柊ちゃんは駆け出しました。
「椿!」
大好きな椿を抱きしめたところで、
まだ先輩にお礼も自己紹介もしていないことに
気づきました。
「椿を見つけてくれてありがとう……なのです!
今日から天空魔法学院の一年生になる、
柊微っていうの……です!」
拙い敬語で感謝を述べた柊ちゃんは
まだ先輩の名前を聞いていませんでした。
「先輩のお名前は?」
第四十九話【ブラックアイ】→←第四十七話【よもぎまんじゅう】
8人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ブラックアイ - 更新しました (2018年10月23日 18時) (レス) id: b64c02d5d7 (このIDを非表示/違反報告)
ブラックアイ - 更新します (2018年10月23日 17時) (レス) id: b64c02d5d7 (このIDを非表示/違反報告)
閑(プロフ) - 更新します!! (2018年10月23日 16時) (レス) id: 2baf58587d (このIDを非表示/違反報告)
よもぎまんじゅう(プロフ) - 更新しました (2018年10月22日 20時) (レス) id: 1b69b5d6d8 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎまんじゅう(プロフ) - 更新します (2018年10月22日 19時) (レス) id: 1b69b5d6d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雪白 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2018年10月14日 21時