Light and Dark -5- (ページ3)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:17,240 hit

203 ページ3

.

Aが追いついた時には、既にドラコはダンブルドアに杖を突きつけていた。

彼らに姿が見えないように気配を消し、魔法でディメンターの様な服と仮面を取り出し着替える。

何があっても大丈夫な様にだ。

「もうじきここに、僕が手引きした『死喰い人』がやってくる」

「ほう？それはどのような方法でかね？」

「…壊れて使われなくなっていた『姿をくらますキャビネット棚』だ」

「あぁ、成る程。賢い子じゃ、確か対になっておったのう」

「もう片方はボージン・アンド・バークスの店にあった。それを使えば結界に阻まれることなくホグワーツに侵入できると考えた。...それを修理するのには一年も時間を要する羽目になったがな」

「それで君は不安になったのじゃな？
安易で雑な方法に走るほどに」

「…修理できる保証はなかった。
だけど、呪われたネックレスや毒入りの蜂蜜酒を誰が用意したか解らなかっただろう？」

「いいや、実は解っていた」

「...なら何で止めなかったんだ？その必要もないと思ったのか？」

「わしは直接ではなく、スネイプ先生を通じて遠まわしに止めさせようとした。
結果から言って失敗してしまった訳じゃが…」

「頼む相手を間違えたな！僕はアイツに何一つとして必要な部屋で行っている内容を教えなかった！
これでアイツが闇の帝王のお気に入りだった時代は終わるのさ！そうすれば僕は...」

「解放される、か？」

ダンブルドアの発言に、ドラコは固まった。

部屋の外では侵入した死喰い人と交戦が起きているらしく、先程よりも大きな音が聞こえてきた。

「残念ながらドラコよ、君はヴォルデモートを甘く見ておる。彼奴から逃れる術はなく、解放されるのは死ぬときのみじゃ。故に君に残された選択肢は2つじゃ」

「選択肢だって！？僕には初めからそんなもの存在しない！僕に用意されているのは帝王の命令通りに校長を殺すことだけだ！」

「...わしを殺すつもりなら武装解除をした時に既に行っている筈じゃろう。これまでの自分の計画を話す必要性は全くなかった筈じゃ。
そうしたのは君も心の何処かでは人を殺したくないと考えておるからじゃ」

「違う！僕はやらなければならないんだ！そうしなければあの人は僕を...そして僕の家族を皆殺しにしてしまう！」

涙ながらに、ドラコは叫んだ。

.