Light and Dark -5- (ページ11)

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Aside.

「そうだ。もう１つ言っておかなければならなかったな。...おいでA」

A。その言葉に私は体を硬直させた。

ここで名前を呼ばれた理由など１つしかないだろう。

彼は、私をこの場で紹介する気なのだ。
私は立ち上がり、帝王の近くにひざまづいた。

「今回、初めてお前達に紹介する。
...今までは影で色々やってもらっていたが、もう隠す必要もないだろう。仮面を取れ」

仮面まで手を持っていったところで手が止まる。

必死に隠してたものをここにいるドラコに、スネイプに見せなくてはいけない事が恐怖だった。

ドラコも、スネイプもここで姿を現せば、Aがダンブルドアを殺した事を知ってしまう。

彼らは私を気遣ってくれていた。

初めから彼らを裏切っていた自分は卑怯で汚い。
それを彼らが知ってしまう事が怖い。

いつからこんなにも弱くなったのだろう。

ホグワーツに入学して、そこの暖かさを知ったせいだろうか、今ここの場が凍てつく様に寒かった。

ヴォルデモートはなかなか仮面を取らないAを見て、少し目を細める。

ここで姿を見せなければヴォルデモートは訝しむだろう。

Aはゆっくりと立ち上がり、仮面をとってドラコたちの方に顔を向けた。

『...こうして素顔を見せるのは初めてですね。
A・ランスロットと申します。以後お見知り置きを』

いつも通り。無表情でそう言った。
そうでもしなければ、心が折れそうだった。

目の前にいるドラコも、スネイプも目を疑う様な顔でこちらを見ている。

周りの死喰い人たちも自分がこんな小娘だったとは知らなかった様で、少し騒めいていた。

「静かに。Aがこの様な娘だったとはお前達は知らなかっただろう。しかしAは私の一番の僕だ。」

『...。』

「今までマグルを何百人と殺した。
私の復活に右腕を差し出したのもこいつだ」

彼は私の義手を撫でる。

友人や、自分の教師である彼らの前でヴォルデモートが今までの所業を話していくたびに、ドラコの顔が暗くなっていくのを見て、Aの心は酷く疲弊していくのだった。

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