▼ただの暇潰し ページ23
gr「呼んだ理由、暇潰しだと言ったらお前はどうする」
は？と素の声が出たらしい彼女に笑って返せば不満げな顔もせず、ただいつものポーカーフェイスを保っていた。面白くない。
少し長くなった自分の前髪が鬱陶しい。そろそろ切らねば。あの牢にいた生活を思い出させられている様で良い気分はしない。
『仕事は』と疑問付きで投げかけれた言葉にひとつ頷いてから終わった、と言えば聞こえてきたのはため息。
それが今日何度めのものなのか、俺でもそれは分からなかった。
『総統は暇なんですね』
gr「口が悪いと部屋貸さんぞ」
『なら出でいけますね』
gr「いや？俺の部屋に住まわせるだけだ」
『冗談くらい通じてください』
先程彼女に向けて放ったこ言葉が自分に返ってくるとは思っておらず、やはり少しだけ面白いな、と思ったり。
俺の事が嫌いなのか、総統が嫌なのか、どちらにせよそれを聞いても"全部"と答えられる結果が見えていて聞くに聞かなかった。
立ち上がってすぐ近くにあった新しい本を手に取った後、彼女の隣に座れば崩れなかった顔が少し動いた。
『読み聞かせなら結構です』
gr「勘違いするな、読むのも聞くのもお前だ」
『…読書しに来たんじゃないんですよ』
gr「なら何しに来たんだ」
そう聞けば過去一番に嫌そうな顔をした彼女が視界の端に入った。
『呼ばれたから来たんですよ』
そう言った言葉で自分が満足出来る筈もなく、自分でも白々しいと思うくらいに「つまり？」と口に出す。
『…総統の為に、来たんです』
gr「及第点やな」
『不敬罪でも良いんで殴っても？』
gr「総統じゃなくてグルッペンだ」
『同じですよ』
ここまでくると此方側に堕ちるのにどれ程の時間を要するのか少し心配になってくるが、まぁ手に入れるモンは手に入れるから大丈夫だろう。
その辺は、楽観的な考えで。
読みませんからね、と言った彼女に「別に読まなくて良い」と持ってきた意味の無い本を自分で手に取った。
てっきり俺が本を読み始めたら呆れてどこかへ行くのかと思っていたが、動く様子のない彼女に驚いた。
__案外、忠誠心はあるらしい。
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しおりん(プロフ) - ふ〜ん！3ｺﾒ！続編おめでとうございます(о´∀`о)更新大変だと思います､頑張ってくださいね(*´▽｀*) (2020年6月23日 23時) (
レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
さわー - ふーん、2ｺﾒ!続編おめでとーございますっ！更新楽しみにしてますっ！(ですが無理はせず！) (2020年5月26日 15時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
ピーたー - ふーん、1ｺﾒ！続編おめでとーございます！更新待ってます！ (2020年5月26日 12時) (レス) id: a37e444ba1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年5月24日 14時
