▽警戒心と警告 ページ9
『あ、コネシマさん…』
シャオロンさんを認識した後に私をふっと視界に入れて、それからすっと目を逸らして笑った水色。
此方へ近づいてくるなり「何しとん」とどこかで聞いた台詞が届いて、そのまま風に攫われた。ひんやりとした空気が水色を揺らして笑わす。
kn「おぉ!俺のことを覚えてるん…褒めたるわ、さっすが指揮官やな。見事見事!やけどあれや、警戒心無いんはマイナス点な、次期待してるで」
sha「コネシマうるさい」
大きく笑ったコネシマさんの、目の奥が笑っていないのが分かる。水色の透き通る瞳には面白い顔をした自分が映されている。それを確認しては、彼は一応私を見てくれているんだな、と勝手な自己解釈をした。
食堂の調子で喧嘩をされても面倒なので、ありがとうございます、とだけ。
「何に感謝しとんのや」とシャオロンさんからのちょっとした小言を貰ったところで二人とも落ち着いた。
kn「あ、そういやグルッペンに監視しろ言われてたオスマンは何処行ってん」
sha「は、…お前、コネシマ言ったな」
kn「…ぁあ‼口止めされてたわな!あっはっはっはっ…けど別に大丈夫ちゃう?俺は此奴が逃げ出すとは思ってへんし。今更逃げられへんやろ、な?」
『…まぁ、はい』
kn「ほら、」
なんていう暴論。そもそも暴論なのかも分からないけれど、この人の我が道を行く感は割と…総統と似ているかなとも思ったけど。
どこか違う気がしてならない。っていうか、根本的なあれは違うんだろうな。
腕を組んで一人うんうんと頷いているコネシマさんに、「は?」と疑問符全開のシャオロンさん。
これが平常運転なのだと思うと微笑ましいというか。
『口止めされてたのに、言って良かったんですか』
kn「あ?…あー、グルッペンの言う事が間違ってるとは思ってへんよ。けど別にそれを肯定した覚えも無いし、今この事実を伝え事によって、お前が逃げ出さんかったらそれはそれで信頼感アップするやろ」
『…』
kn「…なんか言えや。お前の為を思って、こうわざわざ俺が助言してんのやぞ」
へへん、どうだ。みたいな顔をするんじゃない。
だけど、彼のめちゃくちゃそうでそうじゃない理論に何故か自分が納得してしまっている。
解せぬ。
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しおりん(プロフ) - ふ〜ん!3コメ!続編おめでとうございます(о´∀`о)更新大変だと思います、頑張ってくださいね(*´▽`*) (2020年6月23日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
さわー - ふーん、2コメ!続編おめでとーございますっ!更新楽しみにしてますっ!(ですが無理はせず!) (2020年5月26日 15時) (レス) id: 14d9286bf4 (このIDを非表示/違反報告)
ピーたー - ふーん、1コメ!続編おめでとーございます!更新待ってます! (2020年5月26日 12時) (レス) id: a37e444ba1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2020年5月24日 14時