コナン君だけお引き取り下さい。II【沖矢昴】

34___目を惹く ページ19

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はぁ、なんだか今日は災難だった。初めて目の前で人が亡くなった。この米花町にいて初めてだ。
事件こそめちゃくちゃあるが、実際に遭遇したのは初


だから戸惑うけど、まぁ、コナン君達がいたから落ち着けたのだと思う。


因みに先程阿笠博士に晩ご飯を勧められたのだが、いざ食事を目の前にしたら気分悪くて食えんかったです




すんません博士。また今度、って事で。





哀ちゃん達に花火のお礼を言って阿笠博士宅を後にする。あー、なんだってあんな事件に…

やっぱコナン君ってやばいんだろうか___





沖「Aさん」





ｷｨと、工藤と書かれた家の門を開けて私の名前を呼んだのは沖矢昴だった。


『あ、偶然……？ですね』

沖「何故疑問なんですか」

『沖矢さんなら私が阿笠博士宅で花火してる時から、私が出るタイミング見計らってそうだと思いまして』



そう言えば何も言わずに昴さんは私との距離をぐっと近づけた。え、なに。なんか言いました？



沖「昴です」
『昴さん』



…なんでそんな名前呼びにこだわってんだろこの人。


呼び間違いくらいあるでしょ、なんてボヤきながら昴さんに手招かれて工藤邸に入ってい…





入っていく？



玄関でふと立ち止まった。




『待ってください。私帰るんですけど』

沖「？…知ってますよ。しかしもう暗いので、それに…その様子じゃ夕食も食べていないんでしょう」

『今は食べたく無いといいますか』

沖「何故です？」




言えるわけ無いだろ、この人なに。人の心をえぐってくるの上手いのかな？？…



まぁ、あの場にいなかった昴さんが知る筈無いか。なんて思考を巡らせながら今日あった事を話した。




沖「なら、尚更の事です。落ち着くまでここにいて構いませんよ。一人部屋にいるのは辛いでしょうから」




あ、確かに。


素直にそう思ってしまったらもう帰れないじゃないか。…やりやがったな昴さんめ。


はぁ、と短くため息を吐いて彼の言う通り工藤邸にお邪魔する。やはり大きな家だ。玄関に住めるよこれ。





とか思ってたら昴さんに不審がられた。


「それはやめてください」と。





『口に出てましたか』
沖「いえ、顔に書いてありました」




…まさかの顔だった件。


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