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▽月を背に立つ青色に ページ30

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gr「おぉ…!大先生久々やなぁー嬉しいぞ俺は」
⁇「感動の再会の筈なんやけど、涙が出てこーへんのは多分グルちゃんの冷たさにあんで」
gr「ケッ」
⁇「辛辣…あ、」



青色は此方に軽やかな足取りで近づいて来た。一歩身を引けばいつの間に距離を縮めたのか、僅か数センチの差で総統がいた。
おっとこれは引くに引けないぞ????



⁇「はじめまして、お嬢さん。僕の名前は"鬱"っていいます。よろしゅう」



手を差し出しながら、月を背に笑顔を向ける鬱と名乗った男。
「きっしょ」と横からトントンの低い声が聞こえたがまぁ気の所為だろう多分。
ただ無言の圧を掛けられるばかりで、一向に引く気配の無い男の差し出された手に恐る恐る手を伸ばす。


そうすれば、そのまま綺麗な手に引かれた。気づかぬ間にぐい、と腕まで引かれればそのまま男の腕の中にフィットしてしまった。




『___いや、あの』

ut「可愛ええのに勿体無いわ…ばっちりタイプやったのに、」




カチャ、と無機質な音。




ut「安心してええよ。ゼロ距離は流石の僕でもガバらんから」




耳に掛かる吐息が一瞬にして恐怖に変わる。
何の警戒も許されなかったこの数秒間で、男は抱き締めた状態で私の頭に銃を突きつけた。
覚悟はしていたが、いきなりすぎるのでは…?
皮肉な程に綺麗な月が見下ろしている。

ぎゅっと目を瞑って髪越しに少し伝わる金属の冷たさを感じて、ひゅっと息をのむ。

ばくばくと早まる心臓の音が聞こえる。
戦争前だってこんなに緊張した事は無い。



今から殺されると言う事実を知った上での死では緊張感だとかが違うのだ。


煙草の煙たい香りが付いた、よれたスーツを力の入らぬ手で少し掴んだところで、救世主の声___




tn「ストップ大先生、仕事増やされるのと今この場で有り難く粛清受けるか決めさせたるわ」

ut「その地獄の選択は決定なん⁉⁉」

tn「答えはイェスかはいでどうぞ」

ut「僕の人権は…?」




乾いた笑いを零した男は少しだけ腕の力を弱めて銃を下ろし、スーツで隠れた見えない場所に収めた。

▽月を背に立つ青色に→←▽月を背に立つ青色に



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(プロフ) - kouboukunさん» ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです!多分は基本的に危なそうだな…という勝手な想像に共感してくれている様で何よりです…()これからも更新頑張ります! (2020年5月24日 18時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
kouboukun(プロフ) - なんかこれを見て思いました・・・。総統の多分は危ない多分ですね(*´▽`*)面白かったです!すごく夢中になって読める小説だし、奥が深くて、好きです!(突然の告白。)これからも更新頑張ってください!! (2020年5月20日 16時) (レス) id: 6b5d77f9d6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - seruharu217さん» syp君についてはまだ出て一話目ですので、情報量が少なかった様ですみません…次の話辺りからもう少し詳しくするつもりですので、その際分かるかと…!(質問に添えていなかったら申し訳無い)ありがとうございます!そう言って頂けると嬉しいです!頑張ります! (2020年5月15日 23時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もっちさん» ありがとうございます!今や社会はその話題で持ちきりですしね…無事元の暮らしが出来る事を祈るばかりです。今後も面白い作品に出来る様、更新頑張っていきます! (2020年5月15日 23時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
seruharu217(プロフ) - あの、すみません。ショッピ君ってどんな立場ですか?二人いる感じなんですかね・・・?このお話は好きです!更新頑張ってください! (2020年5月13日 17時) (レス) id: e769def405 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年3月15日 14時

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