▼敵対する策の裏__gr side ページ16
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簡単な事だった。
この国にわざと捕まって中の情報を取ってから逃げ出そうと試みるのは。元々、この国の方が貿易なんかじゃ我々国より優秀だった。
今回の戦争も無謀だったが、
まぁ戦う事は好きなので無理矢理仲間に言い聞かせて自分も参加した。
gr「…」
本来なら、この牢にいるのは俺でなくてゾムかシャオロンだった。そういう作戦。
それだというのに久々に完璧な計画が崩れたのは、例の指揮官を舐めていたからだ。勿論、敬意を払うのは当然だが噂以上の実力だった。
あぁいう人間は喉から手が出る程欲しい。
正直、我々国にも多くいるがあの指揮官は違った。
どうやら、信頼出来る仲間がいないらしい。
俺の協力者になれ、という問いかけに対してまだ返答が無い。
そろそろくれたって良いんじゃないか？？？
…というか、俺の処刑は？
最早俺の存在ごと忘れられているんじゃないか、と一通りの考えを巡らせたところで、
奥の薄暗くて長い廊下から人の歩いてくる音がした。
『今日も元気そうで何より』
どこか疲れた様な笑みに、いつもと少しだけ違う格好。見た目は殆ど変わらないのだが胸ポケットに銃が仕込んである様に見える。
牢の前でピタリと立ち止まって、俺と目を合わせる様に牢の中を覗いた。
gr「元気そうだと？」
『見えない事は無い』
gr「こんな薄暗い場所で元気もクソもあるか」
牢の鉄格子に手を掛けた指揮官は、俺の言葉を聞くなり不愉快そうに眉を潜めた。
『貴方の処刑日が決まった』
淡々と吐かれたその言葉で、いったいどれだけの人間が絶望に落ちてきたのか。
gr「決まったのか」
『二日後、公開で行われる。どうだ？嬉しいだろう？歴史に名前を刻めるんだ』
名前を刻めるのはお前だろ。
口でそう言っている割には一ミリも変わらぬ表情。
確かにある意味名を刻めるかもしれないが、
遠慮しておきたい話だ。
後世に受け継がれて笑われるのだって別になんだっていい。ただ、我々の名に傷が付くのは避けなければ。
彼奴等に顔向け出来ん。
gr「そうだな、後世の人間は驚くだろう。
殺しても死なない我々の話を聞いて、
永遠と我々に怯え、生きていくんだからな。
可哀想な奴等だ」
我々は、死なないぞ。
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零(プロフ) - kouboukunさん» ありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！多分は基本的に危なそうだな…という勝手な想像に共感してくれている様で何よりです…()これからも更新頑張ります！ (2020年5月24日 18時) (
レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
kouboukun(プロフ) - なんかこれを見て思いました・・・。総統の多分は危ない多分ですね(*´▽｀*)面白かったです！すごく夢中になって読める小説だし、奥が深くて、好きです！（突然の告白。）これからも更新頑張ってください！！ (2020年5月20日 16時) (レス) id: 6b5d77f9d6 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - seruharu217さん» syp君についてはまだ出て一話目ですので、情報量が少なかった様ですみません…次の話辺りからもう少し詳しくするつもりですので、その際分かるかと…！（質問に添えていなかったら申し訳無い）ありがとうございます！そう言って頂けると嬉しいです！頑張ります！ (2020年5月15日 23時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - もっちさん» ありがとうございます！今や社会はその話題で持ちきりですしね…無事元の暮らしが出来る事を祈るばかりです。今後も面白い作品に出来る様、更新頑張っていきます！ (2020年5月15日 23時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
seruharu217(プロフ) - あの、すみません。ショッピ君ってどんな立場ですか？二人いる感じなんですかね・・・？このお話は好きです！更新頑張ってください！ (2020年5月13日 17時) (レス) id: e769def405 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2020年3月15日 14時
