コナン君だけお引き取り下さい。【沖矢昴】 (ページ13)

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顔に出やすい、私の中で一位二位を争う程に嫌いな言葉である。その名の通り言われたことに対して感情などがすぐ顔でわかってしまうのだ。

因みに私も顔に出るタイプだと言われる。
ポーカーフェイスとは無縁だった私も、この米花でなら身につけておいた方がいい気がしてきた。

　

沖「今日の夕食はカレーですか」

隣から私の持つ肉の値段を覗くこの男、そう、言うまでもなくお裾分けのお兄さんである。

『まぁ…』

沖「良いですね
カレー……カレーですか、』

『なんですか怖い顔して。何かカレーに恨みでも？』

沖「……いえ」

そんな引かなくたっていいだろ沖矢さん。

カレーにしようかビーフシチューにしようか。ハヤシライスとかありかも知れんが、作りかたが分からない。

『それじゃ……
私は帰りますので』

すっと一歩引いてくるりと背を向ければ無言でついてくる沖矢さん。軽いストーカー行為にジト目で彼を見れば「何か？」と首を傾げられた。

やめてくれ顔面ハーバード。

首を傾げるのはイケメンだから許されちゃうんだよ(自論)勿論あんたもな沖矢さん

何か、というのはこっちのセリフだが恐らくこう聞き返していたらキリがない。

沖「コナン君から、貴女の食生活が心配だと相談されまして」

『それは困りましたね』

沖「そうですね。ですから、解決できる様お手伝い願いたいのですが……

手始めに夕食ご一緒にどうです？
コナン君も呼んで」

売り込み根性逞しいのはティッシュ配りのお兄さんだけで十分だよ沖矢さん。

『お邪魔するのは悪いですよ』

沖「いえいえ、こちらが招いているのでお気になさらず」

『それでほいほい着いて行くのは猿くらいだと思いますが』

沖「そんなに来たくないのであれば、私がそちらにお伺いしましょうか」

いやなんでそうなる。

丁重に断る。が、一向に引く気配の沖矢さんは胸ポケットから携帯を取り出した。まさか連絡先交換か？笑えんな。

かと思ったのだが……

沖「貴女が駄々を捏ねたらこれを見せる様にと、」

江戸川コナンダメ?

わかった。行こう。
君はあざといよコナン君。

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