06.上裸の女の子と不審者 ページ7
それから数分。
一瞬の隙を突いて中原中也は異能を使わず蹴りを入れてきた。
それを諸に食らった為、今度は自分が吹っ飛んで宙に舞い……そのまま壁にめり込んだ。
正面から荒い息遣いが聞こえる。
ふと顔を上げれば、先程迄蹴りをかましていた青年__中原中也が自分に手を差し伸べていた。
中「悪かった、吹き飛ばして……」
『なんだ、そんな顔も出来るんですね。先生安心しました』
中「あ"?何だと手前ェ。もう一度重力と戦ってみるか?」
『私、二度も負けませんよ』
不服そうな声がするが気にせず手を借りて立ち上がる。
黒服が数名騒ついているが…気にしないでおきましょうか。どうせ、私が弱いとかでしょう。
別に良いです弱いですから…どうせ弱いですから
中「首領の所に行くが……手前ェは休んでくか?」
『いえ、私も行きますよ。あと……
私は手前ェではなく皐月Aです。
君は勉学や戦闘を学ぶ前に礼儀を叩き込む必要がありそうだ』
あからさまに嫌な反応する中原中也は私を睨んで何かを呟く。
それになんだ、と返して見せれば少し先に歩き出した彼がいきなり振り返り……
中「分かったから行くぞA!!」
ふむ。まぁ呼び捨てでも良しとしましょうか。
『及第点ですね』
中「はぁ?何様……っておい、撫でるな」
『ん?嫌ですか、すいませんつい癖で』
何かをクリアしたら褒める、と言うのがいちばん良いと思っている。
その後、「嫌じゃねぇけど」と呟いた中原中也の声は知らなかった事にしてあげよう。
*
中「首領、中原です」
『皐月です』
執務室の前で棒立ちする事五分。
いくら呼んでも返答は無く、呼ぶ度に中也(彼からそう呼べと云われた)君は嫌そうな気まずそうな顔をした。
開けようとすれば「止めろ」と止められる。
しかし此処で待っていても意味が無い。
『失礼します……』
中「なっ、おい!?」
ドアを開ける。
目を見開く。
上裸の女の子とその子供を追いかけ回す首領。
自分の中で何か大事なものを見失いそうな気がしたが、気を取り直す。
森「あ。」
*
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ルイ - 面白かったです!頑張ってください!大好きです! (2020年8月2日 13時) (レス) id: c97e70c31b (このIDを非表示/違反報告)
翠翡(プロフ) - 作者様の色んな作品を読ませていただいております…本当、どれも大好きです……作者様のファンです…!無理せず、更新頑張ってください!(更新される度にお星様を押してるのですが無効化されてしまって…解せぬ…) (2019年8月19日 18時) (レス) id: b9f5a69d57 (このIDを非表示/違反報告)
557*ココナ(プロフ) - 新作…!トリップですか!!無理はしないでくださいね…? (2019年8月18日 21時) (レス) id: 5b405d618a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2019年8月14日 22時