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22.教師たるもの ページ23

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裏切りなんて本当にあるものなのか。だけど裏切った子が裏切った子だからな…太宰君が考え無しに此処から出て行くとは思えない。彼はそういう子だ。
少しの間だったし、あまり会話もしていないけれど、それだけははっきり分かっている。



森「どうするべきだと思う?A君。君なら、彼を追うか否か」

『私は…』

森「太宰君の教師である君の責任でもある」




すっと目を細めた森さんは俺の首からナイフを離してどこから持ってきたのか、救急箱の蓋を開けた。
包帯をくるくると回しながら俺を見て「どうするんだい」と問う。

この人は鬼だ。

いや、鬼よりたちが悪いかもしれない。








森「…なんて、冗談だけどね。太宰君は頭の良い子だ。君の考えは間違ってはないよ」







___けれど、裏切りは裏切りだ。




そう言って森さんは俺の手当てを始めた。自分でつけた傷のくせに痛そうだね、なんて思ってもいなさそうな事を易々と口にしないでください首領。




『私は追いませんよ、太宰君を。
戻ってくるのを待ってます』

森「戻る?太宰君がかい?」

『まぁ…希望なんて無いですけど、彼の教師として信じてみようと思いまして』





俺はにっこり笑って返す。


「君らしい答えだ」と言った首領は、止めていた手を再び動かす。治療してる時になんだか長い話をされた気がするけれど、

要は__



"君は私が拾ったんだから、裏切らないでね"



みたいな文句。うわ、怖。
たとえ記憶が戻ったとて、前の自分には戻れないという事か。






森「そろそろ中也君辺りがやって来そうだね」
『中也君なら、黒服を取っ捕まえて色々聞き回ってるみたいですよ』
森「それなら、お茶でもして待っていようか…


と、言いたいところだけれど___」




森さんが視線を写したその先には、怒っているのかなんなのか。一周回って酷く冷静になった様な顔の中也君が立っていた。



『中也君、入る時はノックですよ』
中「したけど返事が無かったんだよ」


森「ごめんね中也君、全然気づかなかった」
中「いえ、俺の方こそ勝手に入ってしまって申し訳ありません」




…この差はなんだろうか。


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ルイ - 面白かったです!頑張ってください!大好きです! (2020年8月2日 13時) (レス) id: c97e70c31b (このIDを非表示/違反報告)
翠翡(プロフ) - 作者様の色んな作品を読ませていただいております…本当、どれも大好きです……作者様のファンです…!無理せず、更新頑張ってください!(更新される度にお星様を押してるのですが無効化されてしまって…解せぬ…) (2019年8月19日 18時) (レス) id: b9f5a69d57 (このIDを非表示/違反報告)
557*ココナ(プロフ) - 新作…!トリップですか!!無理はしないでくださいね…? (2019年8月18日 21時) (レス) id: 5b405d618a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年8月14日 22時

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