04.帽子青年との訓練 ページ5
三分で準備をして部屋の外に出る。
流石にまだ中原中也は居なくて暇を持て余していた。
『……』
昨日武術の本を読んでおいて良かった。執事関連の方も一応読んでおいた。
結局あの後結構読んだから…計十五冊弱。
こう見えても速読得意らしい、凄いだろ?褒めてもいいぞ…なんてらしくない一人茶番をする事十分。
「手前ェが首領の云ってた皐月Aか」
横から声がして其方を向けば、其処に居たのは帽子を被ったイケメン君。
_____中原中也
自分は今日から此奴等の教育係なんだからしっかりしなければ、と気を引き締める。
嫌われない様に。
何故かそんな不安が胸を過ぎる。背的に見ても自分が歳上なのは確実。記憶は無くてもやれる事はある。自分を作り上げろ
"得意"だろ
『はじめまして、今日から教育係を勤めさせて頂く皐月Aと申します。
以後、お見知り置きを』
そう云えば「おう」と顔を引き攣らせた中原中也。
悪いな中原中也、君が思っている程自分は甘くない。
中「俺は中原中也だ、その…なんだ…お前堅苦しいンだな」
『そうですか』
中「別に構わねぇけど」
ふむ、これは態度から直す必要がありますね。
手を突っ込んだまま人と話すなんて言語道断。
昨日読んだ本にもあったし……
此れからは完璧な奴として此処に君臨するのみ____
厨二臭いって?黙れ))
中「付いて来い」
そう云われ跡をついていく。
そうして着いたのは……執務室では無く自分の部屋のある階の何階分か下。
"訓練場"と書かれた其処。
地下、か。
『はて、此処は執務室では無いようですが』
中「嗚呼。変更があってな、首領はモニターから見てる。
此れからやるのは主に体術だ、勿論俺とな」
俺、と言う割には少々外野が多い気もするが。
地下の訓練場にいたのは自分と中原中也だけでなく数名の武装した黒服達。
中「足を止めたら其奴等に撃たれる。
まァ俺は撃たれねェけど。
……精々殺られないよう励むンだなッ!!!!」
それと同時にいきなり飛び蹴りをかましてくる中原中也。
それを当然のように避ける自分、当たり前だ。
昨日の本で見ましたよこの攻撃。
模範的な戦略、ありがとうございます。
俺はにっこり微笑んだ。
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ルイ - 面白かったです!頑張ってください!大好きです! (2020年8月2日 13時) (レス) id: c97e70c31b (このIDを非表示/違反報告)
翠翡(プロフ) - 作者様の色んな作品を読ませていただいております…本当、どれも大好きです……作者様のファンです…!無理せず、更新頑張ってください!(更新される度にお星様を押してるのですが無効化されてしまって…解せぬ…) (2019年8月19日 18時) (レス) id: b9f5a69d57 (このIDを非表示/違反報告)
557*ココナ(プロフ) - 新作…!トリップですか!!無理はしないでくださいね…? (2019年8月18日 21時) (レス) id: 5b405d618a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2019年8月14日 22時