#本日の訓練内容 ページ9
頭痛はこんなにも痛かったか。一日中寝ていたいが今日は部下の訓練を見なければならない。
お酒は飲めないから二日酔いじゃない…んじゃ此れは貧血か。昨日如何やって部屋に戻ったんだろ。覚束ない足取りで服を着替えて身支度をし、訓練場へ向かう。
「Aさん」
名前を呼ばれてぱっと振り返れば、其処にいたのは歳に似付かない程冷たい声を出した少年がいた。
『お早う芥川君』
彼の名前は芥川龍之介。
ある日突然太宰さんが拾ってきたのだ。何でも異能者だから鍛えれば戦力になる、と太宰さんが意気込んでいた。
芥「お早う御座います。太宰さんが今日から任務な故、僕の特訓はAさんに指導願うよう云われ参上した次第です」
『今日も硬いね芥川君』
「僕は僕です」と仏頂面な芥川君の瞳が私を捉える。彼はこう見えて優しい。
気配りが出来るのだ。血の気は多いが此れから何とかすれば問題無いだろう。
それにしても芥川君細いね。成長期なんじゃないのか?
『ちゃんと食べなきゃ駄目だよ』
芥「そっくりそのままお返しします」
『遂に反抗期か芥川君、立派になったねぇ』
芥「行きましょう」
あ、待って無視?
『それより芥川君。今日の訓練は体力作りだと太宰さんから聞いてる、なので_____
鬼ごっこをしようと思います』
引く様な芥川君。
乗り気な部下達。
頭痛に悩む私。
太宰さんに云われたのは体力作り。芥川君は戦闘面に関してはピカイチだが、体力が雑魚らしい。ごめんねこんな事云って。
だけど、云われてしまう君が悪い。
芥「鬼ごっこ……ですか」
『そう!私の部下の協力により今日訓練に当たっていた前線部隊を連れて来たんだ。
その数ざっと三十名。私が鬼です!』
そう云えばその場にいた黒服はさっと顔を青冷めさせた。失礼だな、何でだよ()
芥川君は少し乗り気でいるからまぁいい。少年らしい笑いをしてくれれば満点なのだが、
『芥川君は部隊三十名の指揮をとり、十分間逃げ切ってね』
芥「え、十分だけですか」
舐めてもらっちゃ困るよ芥川君。
因みに罰があると笑って見せれば黒服は更に青冷めた。
「「十分"も"あるのかよ」」
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★ayaka★(プロフ) - 面白かったです。すれ違いながらも互いを思ってるって良い話でした。 (2019年10月31日 1時) (レス) id: 65fd904e63 (このIDを非表示/違反報告)
燐華(プロフ) - 作品、29件ほど表示されましたよ。私の方では正常ですね (2019年9月8日 8時) (レス) id: 7838562921 (このIDを非表示/違反報告)
鏡の国のアリス - 完結(?)おめでとうございます!私此の作品だいっすきです!応援してます!お疲れ様でした。 (2019年9月7日 16時) (レス) id: f685bf0ca1 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 赤珠さん» ご報告ありがとうございます!申し訳ない、ホムペ利用小説が未公開になってました……()公開しました! (2019年9月3日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - すみかさん» ご報告ありがとうございます。他の作品もですか……本当に嬉しい限りです、ありがとうございます!!! (2019年9月3日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2019年8月14日 16時