#最強を誇る鬼 ページ10
ー芥川sideー
あの太宰さんでさえ油断ならないと仰っていた鶴城Aという人物。
初め聞いた時は何故あの様な女が…と思ったが、実際に戦闘や訓練を受けて太宰さんの云っていた意味が分かった。
一言で云えば"戦闘の天才"
太宰さんの右腕とも云われている彼女は、三分後にスタートするからと云って手を振って僕と三十人の部隊を見送った。
「やべぇ早く逃げなきゃ不味いな」
「マフィアが広いとは云えな…………」
自分の後ろを走る黒服の表情は必至である。指揮の仕方は太宰さんに教わった通りやればいい。
「芥川!早めの指示を!」
自分より先輩だとは云え、実力は僕の方が上なのに。こんなところで躓いている暇は無いのだ。
そもそも何故僕が…こんな奴等と。
仕方無くAさんと訓練しなければならないとは云え、あの人と同じ様にAさんも僕を___
芥「各々散らばれ!成る可く上の階だ!
銃程度の武装なら許可されている故捕まらん様逃げろ!」
ちらほらと反論の声が聞こえるがこれでいい筈。太宰さんにも云われた。
広津さんにも同じ事を云われた。
「上……下へ行くか」
「そうだな」
芥「っ、上だ!」
云う事を聞かぬ数名は下の階へ降りていく。時計を見れば既に三分が経っていて……
全員で逃げ切らなければ意味が無い。だがもう既に下へ向かった奴等は___
運が悪ければ捕まっているかもしれない。
他の奴らは既に配置済み。周りには誰も居ない。
其れもその筈、自分が向かっているのは最上階の首領の部屋。
失礼に当たるかも知れないが特に指定もされている訳でも無いし、此処ならまず黒服の奴らは来ないだろう。
芥「首領、芥川です」
部屋の前へ行けば珍しく直ぐに返答が返ってきた。
事情を説明すればすぐに隠れる許可を受けることが出来た。
森「此処へ来るなんて随分考えたね」
芥「すみません、少しだけお邪魔します」
森「構わないよ。
ただ_____」
首領の言葉に一度足を止める。
森「彼女、恐ろしいくらい強いよ」
「鬼ごっこは特に」と付け足してニコリと笑う首領に一瞬寒気がした。
それとほぼ同時。
『森さーん』
扉の向こうから死への誘いが聞こえた。
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★ayaka★(プロフ) - 面白かったです。すれ違いながらも互いを思ってるって良い話でした。 (2019年10月31日 1時) (レス) id: 65fd904e63 (このIDを非表示/違反報告)
燐華(プロフ) - 作品、29件ほど表示されましたよ。私の方では正常ですね (2019年9月8日 8時) (レス) id: 7838562921 (このIDを非表示/違反報告)
鏡の国のアリス - 完結(?)おめでとうございます!私此の作品だいっすきです!応援してます!お疲れ様でした。 (2019年9月7日 16時) (レス) id: f685bf0ca1 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 赤珠さん» ご報告ありがとうございます!申し訳ない、ホムペ利用小説が未公開になってました……()公開しました! (2019年9月3日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - すみかさん» ご報告ありがとうございます。他の作品もですか……本当に嬉しい限りです、ありがとうございます!!! (2019年9月3日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2019年8月14日 16時