#不届きの思い ページ16
ー森sideー
森「おはようAちゃん。わざわざごめんね?
エリスちゃんがお茶会したい、って云うから…
紅葉君ももう少しで来るだろうから先に飲んでいようか。」
『はい!』
元気な返事に思わず笑みが漏れた。
太宰君はきっと今頃______
今日は急遽お茶会を開いた。
理由は簡単。Aちゃんを太宰君の元へ行かせない為。
太宰君にも色々理由を説明して、彼女には任務内容を伝えない様云っておいたしこの様子だと本当に知らない様だ。
『あ、珈琲なら私が淹れるよ森さん』
森「嗚呼、大丈夫。偶には私が淹れるよ。これでも結構珈琲を淹れる腕上がったんだよ?」
「広津さんには負けるけど」と笑って見せれば、それならと納得してくれた。
Aちゃんとエリスちゃんをソファに残して、一人で食器棚のある処へ歩く。何時も使っている花柄のあるティーカップをお盆に並べ、ポットにお湯を沸かす。
『エリスちゃん珈琲飲めるの…』
エ「ううん!私はジュースを貰うわ!リンタロウ!私オレンジジュースが良いわ!!」
そんな声が聞こえてくる。
今日も今日とて可愛いよエリスちゃん!!
オレンジジュースを手にする前に、
医務室から持ってきた"毒"を、Aちゃんのティーカップに入れた。
森「うん!勿論だよエリスちゃん!!今日も可愛いね!!!!」
エ「キモいリンタロウ!」
我ながら非道な事だと思った。云っている事とやっている事は天と地の差。
珈琲を淹れて、Aちゃんとエリスちゃんに持っていく。嬉しそうな二人と視線が交差した。
ごめんねAちゃん、君の為だ。
森「はいどうぞ。私特製の珈琲だよ。
Aちゃんが合う様に豆も選んだし、少しだけ甘い香りがする様にしてみた」
珈琲の説明をすれば手渡したティーカップを手にするAちゃん。
『いただきます』と凛とした声が響く。どこか弾んでいる声に罪悪感しか湧かない。きっと私は紅葉君にも、中也君にも怒られる。
『あぁ、たしかに甘い…………?……ッ!?』
喉を抑える。
Aちゃんが倒れる。
今、君の瞳にはどんな私が写っているのだろうか。
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★ayaka★(プロフ) - 面白かったです。すれ違いながらも互いを思ってるって良い話でした。 (2019年10月31日 1時) (レス) id: 65fd904e63 (このIDを非表示/違反報告)
燐華(プロフ) - 作品、29件ほど表示されましたよ。私の方では正常ですね (2019年9月8日 8時) (レス) id: 7838562921 (このIDを非表示/違反報告)
鏡の国のアリス - 完結(?)おめでとうございます!私此の作品だいっすきです!応援してます!お疲れ様でした。 (2019年9月7日 16時) (レス) id: f685bf0ca1 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 赤珠さん» ご報告ありがとうございます!申し訳ない、ホムペ利用小説が未公開になってました……()公開しました! (2019年9月3日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - すみかさん» ご報告ありがとうございます。他の作品もですか……本当に嬉しい限りです、ありがとうございます!!! (2019年9月3日 22時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2019年8月14日 16時