▽配信61 ページ23
ut「配信お疲れ様、これ、プレゼントやるわ」
『え、なに』
ut「開けてみ」
『うん……まさかゲテモノじゃないやろな』
ut「さっきの配信からの用意早すぎやろそれは」
まあ確かになと思いながら、俺は鬱くんからのプレゼントを受け取る。梱包から取り出すと、そこあったのは新品の携帯であった。
『え、え！？！？』
ut「最新の携帯やで。Aこの前画面割っとったし」
『いや、そう、そうだけど』
ut「ええから、もらって」
優しく笑った通常運転の鬱くんだった。
何となく、彼の気持ちがわかった気がした。あの時から少し違和感のある彼は、きっと俺のせいだ。俺が彼に無理に気を遣わせていることは確かで、それをお互い申し訳なく思っているのは事実だろう。今までいちばんよく話してきた相手だからよくわかる。
俺は新品の携帯を取り出して、ぱっぱと情報を入力して、それから一目散に鬱くんの連絡先を入れた。
ちょっと驚いたような顔をした鬱くんには、思わず笑ってしまった。
『ねえ鬱くん』
ut「ん？」
『俺、活動続けるよ。お前らとやりたいこと、まだいっぱいあんの』
きょとんとしてから、今度は嬉しそうに笑った彼を俺は見逃さなかった。
今日の配信で改めて理解した。待ってる視聴者がこんなにもいるのだと。三ヶ月だ。三ヶ月の長いようでる短いあの時間は色濃くて、メンバーともより一層距離が縮まったと思う。だからこそ、ここでやめたらそれは身勝手すぎる話で、何より全てを裏切るほど俺はまだ腐ってない。
『ありがとう、鬱くん』
俺の真意に気付いたのか、なんなのか。
こういうことに敏感で鋭い彼は、俺の顔を見て優しく笑ってくれた。
ut「いいえ、どういたしまて」
.
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コム＠ヘラ鳥推し(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!!! (2022年12月10日 13時) (
レス) @page25 id: 3acc1adf96 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - 完結お疲れ様でした！話の内容や書き方、全てにおいて好みでとても楽しく読ませていただきました。これからも頑張ってください！ (2022年12月10日 11時) (レス) @page25 id: ed9e6e4b74 (このIDを非表示/違反報告)
にの - 長い間、お疲れ様でした。零さんのお話の書き方はとても丁寧で読みやすかったです。これからも応援させていただきます。 (2022年12月9日 21時) (レス) id: 11a3c31381 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - 沢山の更新嬉しいです、ありがとうございます!! (2022年11月30日 7時) (レス) @page12 id: ed9e6e4b74 (このIDを非表示/違反報告)
にの - この作品の主人公くんが大好きです。更新お待ちしてます！ (2022年11月19日 18時) (レス) @page5 id: 11a3c31381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2022年9月10日 14時
