▽意味05 ページ5
「なんの話をしたんですか！Aさん！」
「さっきの書記長様でしたよね？！」
「なんで素敵な方だったの…！」
「Ｎｏ．２にお名前を呼ばれた事一度ってないのに！」
大部屋に戻ってからは質問攻めだった。
書記長トントン、という男はそれほどまでに人気のある人望の厚いお人であると私も分かっている。国を支える、総統閣下直々の部下であり幼馴染であるという。粛正剣を扱えるのは後にも先にも彼しかいないらしい。
私は席につきながら今日の仕事をするべく書類の山と睨み合いをしながら、とんでくる歓声をさらりと交わした。
『トントン様は、男ですよ。いくら優しくても、男、なんですから。私とどうなることはありませんよ』
「でた！Aさんの男嫌い…、この軍でそんなこと言ってるのAさんくらいですよ」
「せっかく私たち侍女の期待の星なのだから、男の1人や2人落とせるんじゃないかしら？そうなったら、男なんて敵でもないわ！」
「冗談でもそのようなことを大声でいうのはおやめなさい」
侍女長は静かにそう諭した。
今の時代、この国は男を尊び女は蔑むのが当たり前だった。立場は圧倒的に男が上。私はそれが気に入らなかった。でも母と妹を養う為にはここでこうやって働く他無い。
文句を言えば首を落とされ、家族にまで危害が及んでしまうから。それに____
「Aさん！でももうそろそろ1人くらい、男と関係を持っても」
「そうですわよ！！だって、Aさん」
そこまで言って、侍女長は彼女達を先へ戻した。
『…シグレ侍女長』
「気にしないように。貴女は貴女のなすべき事をしなさい。私は貴女の意思を尊重しますからね」
でも彼女のいうことも一理ある。
私の寿命は、そう長くないのだから。
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優斗サブ＠２(プロフ) - 更新だ…！なんとも淡々としていて妙にリアルなこの小説が好きです…！ (2022年12月6日 19時) (
レス) @page18 id: 8ea04a0aaf (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 優斗サブ＠２さん» そのように思っていただけたようで何よりです。個人的にシリアスなものが好きなので、そう言っていただけて飛んで喜びました。お気に入り登録ありがとうございます！最後まで楽しんでいただけたら幸いです😌 (2022年12月5日 19時) (レス) id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - y1157aさん» 心温まる感想、ありがとうございます。他作品も読んでいただけたとは…！嬉しい限りです。パスワード作品に関しましては殆どが制作中ですので、出来次第順次公開していく予定ですので、暫しお待ちいただけたらと思います。作品投稿全力で頑張ります！！☺️ (2022年12月5日 19時) (レス) @page7 id: 7ee9bc58ce (このIDを非表示/違反報告)
優斗サブ＠２(プロフ) - よくある、悲劇のヒロインの皮被った作品なのかなぁと思ってた自分を殴りたいです…いや殴ります。こういうタイプのシリアスを求めてたんすよね…！！！！！お気に入り登録失礼します(⌒∇⌒) (2022年12月5日 18時) (レス) @page9 id: 8ea04a0aaf (このIDを非表示/違反報告)
y1157a(プロフ) - 作品大好きです。1度見て全ての作品読ませて頂きました。もしよろしければパスワード付きの作品を読ませていただければと思い感想の方投稿させて頂きました。新作の作品投稿これからも頑張ってください応援してます！ (2022年12月5日 0時) (レス) id: 24a3afa354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零
| 作成日時：2022年8月9日 8時
