真夏の夜は貴方を想う2【SS】 (ページ17)

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迷える子羊ページ17

気持ちも落ち着いてきて、
花火を見ていると喉が渇いてきた。

「ちょっと、水買ってくる。」

「ん、俺も行こうか？」

二宮君がそう言ってくれたけど、

「大丈夫だよ、場所分かってるから。」

たしか、たこせんのお店の近くに自販機があったはず。

二宮君に大丈夫だと言い、1人で歩き出した。

…あれ？

おかしいな、この辺のはずなんだけど…
自販機が見当たらない。

もう少し先だったかな？
そう思い、しばらく歩いていると

「ねぇ、君1人？」

「え…。」

「誰？その子。
　めっちゃ可愛いじゃん、俺らと遊ぼーよ。」

大学生くらいの2人組の男の人に声をかけられた。

怖くなって戻ろうとすると、

ガシッーー

肩を掴まれた。

「やっ、やめてください！」

「おいっ、暴れんなよ！」

ギュッーー

っ痛い…！

思い切り掴まれたせいで腕が痛む。

「っ、離して！」

思い切り手を振り払って走り出す。

怖くてたまらなくて無我夢中で走った。

ッハァ、ハァ…

気づけば遠くまで来てしまっていた。

辺りを見回してもどこだか分からない。

どうしよう、道に迷っちゃった。