真夏の夜は貴方を想う2【SS】 (ページ7)

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夢の中ページ7

突然のことに戸惑っていると、

「夏休み。1日中バイトしてるわけじゃないだろ？
　学校来てくれたら教えてやるよ。」

俺、一応美術と家庭科以外なら得意。
そう言いながら先生はピースしてる。

…嬉しい。
だけど、他の生徒は良いのかな…。

「ほんとにいいんですか？
　他の生徒は大丈夫なんですか？」

この間、プールで溺れた後のことが不安になって
そう聞いてみると、

「あー、まあ大丈夫だろ。
　3年の途中から転校してきたハンデもあるし？
　一応何か言われた時のために山田の成績が
　絶望的だってことにしとこうか。」

「なっ、私そこまでバカじゃないですっ」

そう言い返すと、

「アハハッ、じゃあ期末テスト楽しみにしてる。」

っ…。

そう言いながら、私の頭をくしゃくしゃと撫でた。

「ありがとうございます…。」

ダメだ。どんどん好きになってる。
この顔の熱さは夏の夜の蒸し暑さのせいなのか、
それとも、先生のせいなのか…

「あ、私の家ここです。」

ドキドキしてたらあっという間に家についた。

「お、ここか。
　俺んちとわりと近いじゃん。」

どっかで会うかもなー
なんて先生は言ってる。

先生が近くに住んでるってことだけで舞い上がる。

「じゃ、ここまでだな。
　家着いたら早く風呂入って寝ろよ？」

「はい、ほんとにありがとうございました！
　先生も気をつけて帰ってくださいね。」

「うん、おやすみ。」

「おやすみなさい。」

今日は良い夢が見られる気がする。