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静かに部屋を出て廊下に出ると廉がすでに待っていた
廊下は響くから出来るだけ音を立てないように階段まで移動し
一気に下まで駆け下りた
こんな真夜中、監視の先生もとっくに寝てる
抜け出すのはいとも簡単だった
辺りはまだ真っ暗
街灯を頼りに私たちは海を目指した
廉「ワクワクすんなぁ、こういうの」
「廉がこういうこと自分からするの意外」
廉「やってみたかってん。ちょっとした反抗みたいなん笑」
意地悪そうな笑みを浮かべて廉がはしゃいでいて、その姿が可愛かった
廉「てかな、沖縄って言っても夜は寒いねんから上着ぐらい持って来いや」
可愛いなぁってせっかく人が思ってたのに
また廉に注意を受ける
確かに部屋着の半袖ティーシャツのまま出てきてしまったけど
廉「これ着とけ、俺暑がりやから」
廉が着ていたパーカーを脱いで私に渡してきた
廉なりの気遣いなのかありがたくお言葉に甘えてパーカーを借りた
どうして彼はこんなにも気が回るんだろう
思わず感心してしまった
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作者名：紫陽花
| 作成日時：2019年3月9日 15時
