Smilest 5

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北「いい子に待ってなね？」



私「うん、いい子に待つ！」



北「んはっ、じゃまたね」





走り出すタクシーの中から
両手でバイバイって手を振ってる





なにあれ、



可愛いすぎない？




年上感全然ない顔してるけど



めちゃめちゃ優しくて、、、



頼りたくなる雰囲気は、まるでお兄ちゃんみたい





なんだろ



可愛いけど、かっこいい





そりゃあ、人気あるはずだよね







私「ただいま〜」



母「おかえりー、楽しかった？」



私「うん、楽しかったー。
にかちゃんのうちね、見た事ないくらい大きいテレビが
あってね、ベランダもものすごく広いの……」





ペラペラしゃべり倒すと



いいからお風呂はいっちゃいなさいって



脱衣所に押し込まれた





お風呂からあがって



ベッドの上で鳴らない携帯をみつめる




後で電話するって、って北山さんに
聞いたけど、かかってこないし。




まだ仕事？いやもうだいぶ遅いよね？



…忘れられてる？





太輔への発信ボタンを押そうとしたけど



『いい子に待ってたら、いい事あるよ』



そう言われたのを思い出し、思いとどまる





待ってなきゃ



北山さんの言葉、わたし信じる





そう思って待ってたら、着たのはメールだった。



どうやら、まだ仕事らしい





……こんな時間まで？



とは思ったけど、



いい事あるって信じてるからもちろん疑いもしない





何度かメールでやり取りした後、



今度は電話が鳴った





私「もしもし？ まだ仕事じゃないの？」



〃うん、もう終わったみたい〃



私「そっか、おつかれさま！もうお部屋？」



〃うん、もう部屋。
バーベキュー楽しかった？〃



私「美味しかったぁ、いいお肉たくさん
食べたよ」





太輔と話しするのが嬉しくて、楽しくて



なんでもない話してたら





〃A〃



私「ん？」




急に名前を呼ばれた




〃誕生日、おめでとう〃




時計を見ると0時ちょうど




私「え、ありがとう！…もしかしてその為の
電話だった？」




〃うん、一番に言いたかったから〃





嬉しい、



その気持ちだけで、ほんとに嬉しい






┈┈┈┈┈┈┈藤ヶ谷さん






誰？



電話越しに女の人の声が聞こえた





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