Smilest 5

190 〜Fside 〜 ページ22

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監督「里穂ちゃん、大丈夫かなぁ。
一番息抜きしてほしいんだけど、笑
俺が行くと、余計緊張しちゃうからさ、
藤ヶ谷くんお願いできる？」





監督にお願いされなくても、



台本片手に切羽詰まってる



彼女の元に行こうと思ってはいた





藤「食べた？」



「あ、藤ヶ谷さん。……えっと、、わたしは大丈夫です」





話しかけると、台本から顔をあげ



驚いた顔する里穂さん





藤「これ昼ごはんだから今食べとかないと
がんばれないよ？」



「あ、…でもわたしのせいで遅れてるんで
…ちゃんと覚えないと」




藤「まあ、それも大事だけどさ…、
美味いもの食べて、息抜きして、
みんなとコミユニケーションとってかないと
いい作品は作れないから。
一旦忘れて、あっちでみんなと食べよ？」




「…でも…みなさん、怒ってますよね…
わたしのせいで…」




藤「大丈夫、誰も怒ってなんてないよ、笑
行こ？」





腕を引っ張って、



みんなの輪に連れてくと





「あ、里穂ちゃん、やっときたー」



「お肉取っといたよ〜」



「これもこれも、食べて食べて」





みんなの歓迎っぷりに



涙を堪えて俺を見る彼女





藤「ね？笑 ほら食べて残りの撮影がんばろ？」





耳元で言うと、真っ赤な顔で



「はいっ！」



っと、笑顔をみせた。






みんなの気持ちが、



いい作品を作ろうって、やっとひとつになって



前に進んだ、いい息抜きの時間になった気がする






そこから撮影がはじまると



ひとつひとつカットがかかる度に



自信をつけたのか





「どうでした？」



藤「うん、よかったと思うよ、笑」





嬉しそうに確認してくる






昨日の分、少し伸びた撮影も終わり



「今日の撮影は、以上で終了しまーす」



監督の掛け声で解散し、



ホテルまでの送迎バスに乗り込んだ






予定では、明日の撮影後帰るはずだったんだけど




マ「やっぱり明日帰るのは厳しそうなんで
スケジュール調整します」




マネージャーが慌ただしくやり取りしてる中



昨日の夜の電話を思いだして、Aにメールした





『ごめん、撮影長引いちゃって
明日帰れないかも』





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