Smilest 5

169 〜Fside 〜 ページ1

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俺がさっき、



会いたくないですか？



なんて急に聞いてしまったから、



Aの事知ってるのなんてお見通し



なんだろう





藤「……はい」





素直に答えると




「やっぱり。笑
会ってない事も知ってたんですね」




納得したようで、笑顔を見せてくれた





藤「……すみません、遠回しに聞いちゃって」




「いえ、最初北山さんに名前聞かれた時から
薄々感じてました、笑
誰かに探されてるのかなって。
みんな色々聞いてくるし。
僕を探してたのは藤ヶ谷さんだったんですね」





序盤でバレてたのか、、、





でもお兄さん、嫌な顔はしてないし



これはチャンスかもしれない





藤「実は俺、Aさんとおつきあいさせて
いただいてて」





俺の発言に目を見開いて驚いてたけど、



「そうですか」と柔らかく笑ってくれたから





藤「Aに、会ってやってもらえませんか？」





って、調子にのって、



会いたがってる事伝えるだけのつもりが



欲をかいてしまった






……こたえは、ノー






ショックで



控え室に戻り、頭を抱えた。





藤「……」





お兄さんの言葉が、



頭ん中をかけめぐる




『会う資格なんて、ありません』




お兄さんにとっては、



やっぱり簡単な事じゃなかった。






玉「…ガヤ、……大丈夫？」



藤「え？！？」





顔をあげると



いるはずのないメンバーが全員いる。




いつも、レコーディング終わったら



終わった順に帰ってるのに……





横「お兄さんと話せた？」



藤「……うん、けど、失敗したわ」



北「なんだって？」



藤「会う資格ないって。
お父さん亡くなってんのも最近知ったらしい
……だから尚更、会う資格ないって。」



北「それは……わからなくも、ないな」





お兄さんは、自分勝手に家を出た事も



お父さんの事をA達に任せっきりに



した事も、すごく悔やんでて



だからこそ、



合わせる顔がないって言うお兄さんに



俺はなにも言う事が出来なかった。






玉「でもさ、……資格って、なんだろうね？
家族が会うのに、そんなの必要かなぁ」




藤「……」




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