Smilest 5

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その手が気持ちよくて



されるがまま、また背中を預ける





ほんと贅沢かも



こんな素敵なバスルームで



こんなに近くに好きな人を感じられるとか





そんな心地よい状況に浸ってると





今度は髪にキスしながら



藤「髪切っちゃうのもったいないね」



って、カットモデルの話





私「そう？」



藤「嫌じゃない？」



私「うん、だって可愛くしてくれるでしょ？
楽しみだよ」



藤「まあ、シンだから安心だけど」



私「明後日だよね？」





どんな風になるのか楽しみなのは本当だけど、



それよりも、



気になるのは兄の事…





藤「そう、店終わる頃迎えに行くから」



私「うん…」





ちゃんと話せるかな、とか



会って嫌な顔されたら、とか



色々考えちゃう




さすがに10年の壁は厚すぎて…





藤「どした？」



私「……お兄ちゃん、…ほんとに私に会いたいかな。
嫌じゃないかな…」



藤「そんなんあたりまえでしょ」





こっち向いてって、正面から抱きしめられる





私「お兄ちゃん知らないんだよね？
私がいく事」




藤「うん、言ってない。
けど絶対大丈夫だから心配しなくていいよ」





太輔が真剣に大丈夫って言ってくれると



ほんとに大丈夫だって思えてくるから不思議





太輔の肩に顔を埋めて頷くと



私の頭を撫でる手からも大丈夫って伝わってくる気がした






…抱きついたまま、ふと目にはいる物体



手に取りたくてゴソゴソ動きだすと





藤「ちょ、あんま動くな、笑」



私「なんで？」



藤「反応しちゃうでしょ」



私「大丈夫！」



藤「は？全然大丈夫じゃないんですけど…
てか、…これなんだよ」





ちょっとしかめた顔で私が掴んだものを指差す太輔





私「え、遊ばないの？ ジャグジーだよ？」





ジャグジーには泡でしょ



置いてあったし、泡の入浴剤。





藤「遊ばないでしょ、笑」



私「えええっ！」



藤「ふははっ、そんな驚く？笑」



私「だってジャグジーだよ？」



藤「その発想は可愛いけど、笑」



私「なら…」



藤「遊びません、笑」



私「ええええっ！」





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