Smilest 3

102 〜Fside〜 ページ20

.


「藤ヶ谷さん！」




え、


なんでここに？




Aんちから帰るとうちのマンションの前に
ミワさん




藤「どうしたの？」




雨に濡れちゃうから


走り寄って、傘にいれた




ミ「今日変更があったとこ伝えたくて」



藤「あぁ、マネージャーに言っといて
くれてよかったのに」



ミ「……今日、会いたかったんです
もう、あと何分かで誕生日ですよね」




腕時計を見ると、PM11時40分



そうじゃん、俺誕生日だ



忙しくて忘れてたわ




ミ「よかったら一緒にお祝いさせて
もらえませんか？」




小さな箱を差し出される




藤「ケーキ？」



ミ「はい、一緒に食べようと思って」



藤「……」




一緒にって……



うちのマンションチラチラ見上げてるけど



無理だわ





ミ「あっ、こんな時間にケーキとか
食べないですよね」



藤「いや、そうじゃなくて、、、
気持ちは嬉しいけど、
もう時間遅いし、こんな時間に
男のうちにあがっちゃだめでしょ」



ミ「藤ヶ谷さんだからいいんです」



藤「……」




なにそれ、



告白？





藤「……ごめん、……駅まで送ってくよ」





傘にいれてあげて、駅まで歩く



なんとなく、気まずい空気を変える為に



変更したとこを聞いたりして





藤「じゃ、気をつけて。
ありがとね、ケーキ」



ミ「はい……あの……撮影終わっても
会えますか？」




まだくるか……



これは、はっきり言っとくべきかな




藤「……俺、彼女いるんだよね、
だから、個人的には無理かな。
みんなでご飯とかなら全然行くから」



ミ「……そうですか。
長いんですか？彼女さんと」



藤「いや、まだそんなに」




俺の答えに、にっこり笑うミワさん




ミ「なら私、まだ諦めません。
じゃ、また！」



藤「え、ちょ……」




スタスタと行ってしまった





なんで？



俺ちゃんと言ったよね？




諦めないって言われてもな……





うちに帰り、



風呂に入って、ベットにはいる





もやもやしたままだし



普段から寝付きも悪いから余計寝れない






……あれ、なんだこれ？




藤「忘れ物？笑」




これで寝れたら最強じゃない？





『体操服、かりるね』





Aにメールして眠りについた




.

103→←101

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す