Smilest

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あぶないって事もないか



今振られた方が傷が浅い気もするし





私「藤ヶ谷さん？」



〃うん？〃



私「わたし……」





待って、



やっぱり、始まった瞬間終わるのは……





いや、それも違う



だいたい、私、サトシと別れてない



まだ始めちゃだめなんだ





私「……また、電話してもいいですか？」




次、電話した時は



100％でぶつかりたい




〃もちろん〃



私「じゃあ、また」



〃うん、またね〃






その後、勢いのまま



サトシに電話した





私「会えないかな、話があるの」



サ「わかった」





すぐに店に来てくれ、



ふたりで話した





別れたいと思ってる事



好きな人ができた事





サ「Aは結局、俺の事
好きじゃなかった？」



私「そうじゃない……
好きだったよ、……けど気づいたの、
わたし、サトシの全部を欲しいと
思わなかった。思ってた気がしてたけど、
サトシが他の子とって知った時、
ムカついたけど、嫉妬してない自分に
気づいたの」



サ「好きな人ができたって？」



私「……うん」



サ「俺より？」



私「……わからない……けど、
……惹かれてるの。ほんとはどんな人なのかも
わからないのに、惹かれてるの。
うまくいかなくてもいいから、
本気でぶつかってみたいって
はじめて思ったの」



サ「……全然だめじゃん、俺。
自惚れてたわ、Aは
俺の事ずっと想ってくれるんだろうって。
……待ってちゃ、だめかな」



私「……」




待たれても、困る




サ「俺はAが好きだよ。
相手がどんなやつか知らないけど、
うまくいかなかった時は、戻ってきてよ」



私「……うまくいくような相手じゃないけど……、
もう気持ちが戻る事はないから」



サ「…………そっか、」





ものすごい沈黙が、流れ



最後に、




サ「……わかった」




幸せになれって頭を撫でて帰っていった






さっぱりしたって思ったけど、



やっぱり涙は溢れてきた





サトシとの楽しかった思い出だけが



頭の中で駆け巡って、



終わったんだって思ったら



涙が止まらなくなった





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