Smilest

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母「あら？間違えちゃった、笑」




いやいやいや、



間違えないでしょ？



間違えたら、すぐ気づくでしょ？



って、



同じじゃん、気づかないわ……



だって、親子だもん




母「着心地いいなとは思ったんだけど」




そりゃ、そうだろ



ただのTシャツじゃないから



なんせ、藤ヶ谷さんのTシャツだからね




私「もう！どうすんのよ、
取りにきちゃったのにー。
しかもお母さんが着たら伸びちゃうじゃん」



母「あら失礼ねー、大丈夫よ。笑」



私「いますぐ脱いで、返すから」



母「洗濯しなくていいの？」



私「……」




ですよね……



仕方ない、Tシャツは後日でもいいかな




私「あ、撮影の時でいっか！」



母「撮影？これ誰のなの？」



私「引っ張っちゃだめ。藤ヶ谷さんのだよ」



母「えぇぇ！！」




驚きすぎて、どうしようって
パニックになってる母




母「どういう事？なんなの？なんで？」



私「ちょっと、色々あって……借りたの」




今説明する時間ないし




私「とにかく、待ってるから
Tシャツ以外返してくる！」



母「待って、藤ヶ谷くんがいるの？
お母さんも行く！」



私「なんでよ、笑」



母「お母さんも藤ヶ谷くん見たい、
挨拶させてよ。」





……





この状況は、なんだろう……




慌てて店に戻ってきたら、



シンちゃんとふたりで楽しそうに



ビールを飲んでる藤ヶ谷さんがいる





藤「あ、ごめんね、
ご馳走になっちゃった。笑」



私「ぜんっぜん、大丈夫ですけど……」





逆にいいの？



こんなとこに居座って





私「あの、これありがとうございました。」





とりあえず先に、返すものは返さなきゃと
座ってる藤ヶ谷さんに渡す



今度は手が触れないように、慎重に……



だって触れたら、バクバクしちゃうから





藤「どういたしまして。
スニーカー、サイズ合わなくて歩きずら
かったでしょ、笑」



私「いえ、そんなの気づかないくらい
最高の履き心地でした……」




シ「ぶはっ、ちょ、お前マジで
なにやってんの？」



私「しょうがないでしょ、間違えちゃったん
だから……」




普通間違えねーから とか言いながら
爆笑してるシンちゃん




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